IDC Japanは2013年8月15日、国内レイヤ4-7スイッチ市場動向を発表した。レイヤ4-7スイッチとは、主としてADC(Application Delivery Controller)のこと。
これによると、2012年のレイヤ4-7スイッチ市場の規模は、前年比14.3%増の246億7700万円となった。高成長の背景には、スマートフォン普及によるモバイルアプリケーション/サービスの利用拡大や、企業によるクラウドの利用拡大がある。こうした要因から、移動体通信事業者を含む通信事業者向けの売上は、市場全体を大きく上回る前年比36.2%増の成長率を記録している。
IDC Japanでは、モバイルアプリケーション/サービスの拡大を主な牽引役に、2013年以降もレイヤ4-7スイッチ市場の成長は持続すると分析しており、2012~2017年の年間平均成長率(CAGR)は8.8%と予測している。
また、IDC Japan コミュニケーションズ シニアマーケットアナリストの草野賢一氏は、レイヤ4-7スイッチベンダーに対して、次の指摘を行っている。「セキュリティベンダーと連携し、重複する処理を排除し、相互に機能のオフロード化をし合うことで、トラフィック処理のボトルネックを減らしトラフィック処理量を削減するように努めるべきである。セキュリティ機器との連携が今後いっそう強く求められる」
ネットワークのトラフィックや帯域が拡大するなか、セキュリティとアプリケーションネットワーキング双方の負荷が増大しており、連携による負荷軽減の必要性が高まっているのだという。
国内レイヤ4-7スイッチ市場 エンドユーザー売上額予測 |