ソフトバンクの第1四半期決算は増収増益――シリコンバレーに新拠点を設立

ソフトバンクは2013年7月30日、2013年度第1四半期決算を発表した。売上高は前年同期比21%増の8810億円、営業利益は同92%増の3910億円といずれも過去最高となった。

売上高は8811億円で過去最高となった

営業利益のうち1491億円は、ガンホー・オンライン・エンターテイメントの子会社化に伴うもの。ただ、ソフトバンクモバイルをはじめとする移動通信事業が好調であることなどから今後も成長が期待できるとして、2014年3月期の連結営業利益予想を当初の9000億円から、1兆円に引き上げた。

ガンホーの子会社化に伴う一時益等により営業利益は前年同期比92%増

孫正義社長はこれまで「国内ナンバーワンになる」つまりNTTドコモを超えることを目標に掲げてきた。しかし今回の決算で、営業利益でドコモを逆転したほか、ウィルコムやイー・モバイルを加えた累計契約数でも上回ったことから、「目標を達成できることがほぼ見えてきた」と語った。

第2章は世界ナンバーワンになることであり、米スプリントの買収を完了したこの7月を「第2章の幕開け」と位置づけている。「険しい道のりになる。日本の王者だったドコモへの挑戦とはレベルの違う戦いになる」(孫社長)という。

その米国は、スマートフォンやLTEが主流になっている点などから日本と類似市場であるとして、ボーダフォン日本法人の買収時に掲げた「ネットワーク」「端末」「営業/ブランディング」「サービス/コンテンツ」という4つのコミットメントに注力し、日本での経験を米国で活用する。

ネットワークでは、世界で2番目のネットワーク機器購入者になることで、スケールメリットが期待できるという。また端末については、「TD-LTE、FDD-LTE、プラチナバンド、が一体化されたスマートフォンが日米で共通に使える時代がもうすぐやってくる。そのボリューム効果が、端末メーカーとの交渉に活かせる」(孫社長)という。

これら4分野に加えて、コストシナジーも期待できるとしている。具体的には、今後4年間で年間平均2000億円の経費削減を実現する。

米国では「4つのコミットメント」にコストシナジーを加えた5つの戦略を展開

米国における新たな開発拠点として、今年9月にシリコンバレーにオフィスを開設、独自技術の開発や端末の調達、アクセサリーの開発を行う。当初はソフトバンクとスプリントから数百人の社員を派遣し、将来的には1000人規模まで拡大する計画。孫社長も毎月一度は訪米するという。

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