ユニファイドコミュニケーション最新製品ガイド(後編)クラウド/マルチデバイス時代にさらに適応した「Microsoft Lync 2013」

スマートデバイスの普及をトリガーにユニファイドコミュニケーション(UC)の進化が加速している。最近登場した2つのUC基盤製品を取り上げ、UCの今をレポートする。後編で紹介するのは「Microsoft Lync 2013」だ。

「PBXもLyncで」が増加

Lyncの導入形態についても、ユーザーの選択肢が広がった。従来は、自社でLync Serverを導入するオンプレミス型と、クラウドサービス「Lync Online」を利用する2つの形態があり、ユーザー企業はどちらかを選択する形だった。両方を共存させる(本社はオンプレミス、小規模拠点ではクラウドなど)場合、Lync Onlineでは本社内のADとの連携ができないなどの課題があった。

Lync 2013はこれを解決し、両者を併用するハイブリッド型の利用形態が加わった(図表2)。

図表2 Lync 2013のハイブリッド構成のイメージ
Lync 2013のハイブリッド構成のイメージ

従来、オンプレミスでLync ServerのPBX機能を利用する場合、Lync Onlineで登録した社員はPBX機能が利用できなかった。Lync 2013のハイブリッド型構成では、Lync OnlineユーザーもLync ServerのPBX機能を利用して通話できる。大規模拠点はオンプレミス型で運用しながら、小拠点ではLync Onlineを利用するといった使い分けが可能になったわけだ。

日本マイクロソフトはこうした利便性を訴求して、Lyncの拡販を推し進めていく考えだ。小国氏によれば、LyncのPBX機能で電話システムを運用しているユーザーは2012年で2.5倍に拡大し、300万人規模だという。「米国の実績を背景に、日本企業でもLyncの認知度が上がったきた」と小国氏は手応えを感じている。

従来型のPBXを廃し、音声もLyncに統合するユーザーは、それによる運用管理コストの低減に大きな魅力を感じているという。

月刊テレコミュニケーション2013年3月号から一部再編集のうえ転載(記事の内容は雑誌掲載当時のもので、現在では異なる場合があります)

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