米ゼットスケーラーは2025年2月25日、継続的な脅威エクスポージャー管理(CTEM:Continuous Threat Exposure Management)のための新製品「Zscaler Asset Exposure Management」を発表した。ゼットスケーラー 代表取締役の金田博之氏は、AI技術の急速な進展がサイバー攻撃を増加・高度化させていると指摘したうえで、「人間が想定し得ない変化」が起こっている状況下、企業は事後対策ではなく、システムの「設計段階からプロアクティブに保護の仕組みを組み込んで」、サイバーレジリエンスを高める必要があると、新製品を投入した背景を説明した。
ゼットスケーラー 代表取締役の金田博之氏
最新のサイバーレジリエンス戦略を採用できているのは半数以下
サイバーレジリエンスとは、脅威にさらされた場合にも業務を継続する能力のことだ。同社が2024年12月に各国のCIOらITリーダー1700人(うち日本は150人)を対象に行った調査では、サイバーレジリエンス戦略が今後1年間の重要課題になるとの回答が8割を超えた。その一方で、AIの台頭に対応した最新のサイバーレジリエンス戦略を採用していると回答したITリーダーは日本では37%、グローバルでも45%と半数に満たず、攻撃のリスクを認識しながら対策が後手に回っている実態が浮き彫りとなった。
サイバーレジリエンス戦略の採用は後手に回っている
金田氏は、「サイバーレジリエンスをセキュリティ戦略の重要な一部として最初から組み込むにはアプローチを根本的に変える必要がある。ゼットスケーラーでは、このアプローチを『Resilient by Design』と呼んでいる」と続けた。
ゼットスケーラーが提唱する「Resilient by Design」のアプローチ
Resilient by Designを実現するには、インフラの簡素化、アーキテクチャの再構築、そしてリアクティブからプロアクティブな対策への変化という3段階が必要で、3つめのプロアクティブな対策を可能にするのが、今回発表した新製品のZscaler Asset Exposure Managementになるという。