資産のライフサイクル全体を保護
リュウ氏は、TXOneが特に注力している半導体業界を例にとって説明した。サプライヤーが新しい設備を半導体工場に納入すると、その設備は設置、試験を経て製造に用いられ、運用中はファシリティマネジメント、メンテナンスなど、様々なオペレーションの対象となる。OTセキュリティは、このような資産のライフサイクル全体にわたって保護を提供する必要がある。
資産のライフサイクル全体にわたって保護
TXOneではそれぞれのフェーズに対応した製品を提供しているが、各製品は保護プラットフォームである「SageOne」にテレメトリを送信することで連動している。SageOneは、AIを活用して異常行動を検知するなどし、セキュリティの運用を容易にするという。
保護プラットフォーム「SageOne」の機能
セキュリティ企業初のTSMC優秀サプライヤー 日本でも半導体業界に注力
TXOneを採用している半導体企業の1社がTSMCだ。「TXOneは過去5年間、TSMCと連携してきた」(リュウ氏)。TXOneは昨年TSMCに優秀サプライヤーとして表彰されたが、これはサイバーセキュリティ企業で初だという。「この経験を日本の北海道、熊本のベンダーでも活かし、OTセキュリティを強化したい」と、日本においても半導体業界に重点的に展開する考えを明かした。
TXOneとTSMCのパートナーシップのあゆみ
リュウ氏はまた、「日本が世界の製造業をリードし続けるためには、AI技術を導入し、製造現場のDXを通じて現場のアップグレードを図ることが非常に重要」とも話し、日本の製造業や電力などの重要インフラや、AIサプライチェーンのモダナイゼーションにセキュリティベンダーとして貢献していく姿勢を示した。
説明会後には、オフィスに設置された製品のデモ装置が紹介された。脅威検知などのシナリオを、ハードウェア製品を含む装置で体験することができる。顧客やパートナーらとのディスカッションの場として活用していくという。