Cloudflare（クラウドフレア）は2024年9月23日、人工知能（AI）モデルによるWebサイトやコンテンツの使用状況を分析および管理できる「AI Audit」を発表した。

AI Auditを使用することによって、Webサイトおよびコンテンツの制作者は、AIモデルのプロバイダーが制作物をどのように利用しているかを迅速かつ容易に理解するとともに、制作物へのAIモデルのアクセス可否およびアクセスコントロールを管理できるようになる。

また、Cloudflareは、AIモデルのプロバイダーによるAIのトレーニングおよび検索拡張生成（RAG）のために使用される制作物に制作者自身が価格を設定できるようにする新機能の開発にも取り組んでいるという。

自分のコンテンツに対するAIスキャンの状況を把握（Cloudflareブログより）

Cloudflareによれば現在、企業・組織、メディアやニュース配信サイトはもちろん個人サイトも、さまざまな種類のAIボットにコンテンツを1日に何千回もスキャンされているという。しかし、多くの制作者はこの事実を認識しておらず、補償されることもなく、制作物の価値は著しく損なわれていると指摘。さらに、AIボットがWebサイトのコンテンツを無断で利用していることに気が付いたとしても、スキャンさせるものを指定する手段や、何らかの対策を打つ方法がないのが現状だ。

AI Auditは、Webサイトの制作者・所有者に対してAIボットのコンテンツ利用情報とコンテンツ管理機能を提供することにより、Webサイトやコンテンツの制作者が制作物に対する権利を自らの手に取り戻すためのツールだ。自らの制作物の十分な管理を望むWebサイトと、最新のデータソースを必要とするAIモデルプロバイダーにおける透明性の高い情報交換を実現し、誰もが恩恵を受けられることを目指していくとしている。