セキュリティ分野のユーザー調査は「西洋偏重」 NTTとNICTがダイバーシティの重要性訴える

NTTとNICTサイバーセキュリティ研究室が、セキュリティ・プライバシー分野におけるユーザー調査研究の参加者が“⻄洋偏重”である実態を明らかにした。2021年に発表された調査標本のうち、西洋諸国の標本が占める割合は約8割だったが、非西洋諸国は約2割と低水準だった。

NTTとNICTサイバーセキュリティ研究室は2024年9月3日、セキュリティ・プライバシー分野における、既存のユーザー調査研究の参加者が“⻄洋偏重”である実態を明らかにしたと発表した。

心理学やヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)分野でも、「WEIRDな⼈々への偏り」があることは多くの研究で指摘されてきた。WEIRDとは、⻄洋の(Western)、教育⽔準の⾼い(Educated)、⼯業化された(Industrialized)、裕福な(Rich)、⺠主主義の(Democratic)社会の⼈々を意味する。

NTT 社会情報研究所 社会情報理論研究プロジェクト 上席特別研究員の秋山満昭氏は、「WEIRDな⼈々は世界⼈⼝の2割にも満たない」ため、「研究成果の恩恵を⼀部の⼈々しか得られない」と今回の調査結果を踏まえて警告した。

秋山

NTT 社会情報研究所 社会情報理論研究プロジェクト 上席特別研究員 秋山満昭氏

続きのページは、会員の方のみ閲覧していただけます。

RELATED ARTICLE関連記事

SPECIAL TOPICスペシャルトピック

スペシャルトピック一覧

NEW ARTICLES新着記事

記事一覧

FEATURE特集

WHITE PAPERホワイトペーパー

ホワイトペーパー一覧
×
無料会員登録

無料会員登録をすると、本サイトのすべての記事を閲覧いただけます。
また、最新記事やイベント・セミナーの情報など、ビジネスに役立つ情報を掲載したメールマガジンをお届けいたします。