今年7月にRFID向けに920MHz帯が開放されるのを受けて、日本でもいよいよ本格解禁となるのが近距離無線技術「Z-Wave」だ。そのデモをSigma Designs Japanのブースで見ることができる。
Z-Waveは単体で20~30mの伝送が可能。また、メッシュネットワークをサポートしており、ノード間の中継によって最大150m(4回中継)の伝送が行える。照明・空調などのホームコントロールやセキュリティなどが主なアプリケーション例だ。
Sigma Designs Japanのブースで紹介されているサーコム・ジャパンのZ-Waveソリューション |
似た技術としてはZigBeeなどが知られているが、説明員によると次の2点が大きな違いになるという。
まずは1GHz以下の周波数帯での実績である。ZigBeeも7月から920MHz帯の利用が可能になるが、Z-Waveは「ずっと前から1GHz以下の周波数帯での実績を積んできた」。
もう1つは、「いろいろなZ-Wave機器との連携」だ。「どのメーカーが作っても必ずつながる」という。ZigBeeやBluetoothでは用途ごとにプロファイルが用意されており、異なるプロファイルの機器同士では接続できない。しかし、Z-Waveではそのようなことがないそうだ。
ブースでは、サーコム・ジャパンのZ-Wave対応ゲートウェイなどを使って、タブレット端末から照明のオン・オフやドアの開閉、IPカメラの操作を行うデモを披露。欧米ではZ-Waveは広く普及しており、例えばベライゾンや大手警備会社がこのようなソリューションを提供しているという。
iPadからインターネット経由でZ-Wave対応ゲートウェイにアクセスし、Z-Wave対応機器をリモートコントロールできる |