NTTドコモ、クラウドサービス拡充で「土管化を回避」

NTTドコモは、夏モデルのスマートフォンに合わせてサービスも強化する。その1つが、「クラウドサービスの充実」だ。

ドコモは、「パーソナルクラウド」「ビジネスクラウド」「ネットワーククラウド」からなる独自のクラウドサービスを今後は「ドコモクラウド」という名称で展開する。

ネットワーククラウドを活用したサービスとして、今年3月に音声認識エージェント「しゃべってコンシェル」を開始した。6月からは機能を拡充し、質問に対して推定した回答を表示する。発表会では、ドコモのCMキャラクターを務める俳優の渡辺謙さん堀北真希さんが壇上でデモンストレーションを披露した。堀北さんがスマートフォンの画面に向かって「渡辺謙さんの出身地は」と問いかけると、「私が知っている情報だと、渡辺謙さんの出身地は新潟県です」との返答があった。

また、6月からは新サービスとして「メール翻訳コンシェル」の提供を開始する。日本語のメールの文面を外国語に翻訳して送信したり、外国語のメールの文面を日本語に翻訳する。対応言語は英語、韓国語、中国語で、料金は無料。

8月には、写真・動画のストレージサービス「フォトコレクション」の提供も予定している。最大5GBまでの写真や動画を無料で保存できるサービスで、自動アップロードや、タブレット/PCなどからの閲覧も可能。エバーノートやEye-Fi、ハイカムといった外部サービスとも連携し、それらのクラウドサービスからのアップロードもできる。 このほか、「dマーケット」の「MUSICストア」「BOOKストア」「VIDEOストア」「アニメストア」の複数のコンテンツの購入や利用を複数のスマートフォン/タブレットで共有できるようになる。

山田隆持社長は、ドコモクラウドを提供することで「“土管化”を回避したい」と語った。しゃべってコンシェルなどは外部のサーバーを経由すると遅延が発生するため、「ネットワーククラウドは自社のネットワークの中にあった方がいい」(山田社長)という。また、機種を問わずネットワークにクラウドサービスを提供するにはオープンOSのAndroidが中心になり、今の環境ではiPhoneの導入は難しいとしている。

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