ワイヤレスジャパン×WTP 2024“学”の研究成果をビジネスへ アカデミア・イノベーション・ミートアップ!

ワイヤレスジャパン×WTP 2024の「アカデミア・イノベーション・ミートアップ!(AIM)」ブースでは、慶應義塾大学や東京都立大学、徳島大学大学院などの多様な大学による研究内容・成果が一堂に展示されている。

各大学研究室による展示企画「アカデミア・イノベーション・ミートアップ!(AIM)」。昨年に引き続き、様々な大学研究室が最新の研究内容・成果をワイヤレスジャパン×WTP 2024にて紹介している。

慶應義塾大学の中澤・大越研究室は、ゴミ管理・収集のデジタル推進基盤「ごみゼロ湘南」を展示している。具体的には、ゴミ収集車に搭載したドライブレコーダーの動画像から、ゴミの排出量をセンシングする技術を実用化。知能IoTとリアルタイムエッジ処理の融合により、センシング精度90%以上を達成しているという。

また、ゴミ排出量・収集量を可視化するツールも開発。これにより、エリア別にゴミ排出量・収集量を把握できるようになる。

ゴミ排出量・収集量可視化ツール

ゴミ排出量・収集量可視化ツール

都立大・朝香研はVR・ARに注力

東京都立大学・朝香研究室は、ARグラスを用いた聴覚障がい者向け音声認識支援システムを展示。ARグラス上に発話者や発話内容がテキスト化される仕組みで、音声が聞こえてくる方向も可視化してくれるという。

ARグラスを用いた聴覚障がい者向け音声認識支援システム

ARグラスを用いた聴覚障がい者向け音声認識支援システム

同研究室は、ローカル5Gを活用したVR監視システムに関する研究開発も行っている。具体的には、ローカル5Gを用いて、8K全天球映像をVR用のヘッドマウントディスプレイに対してリアルタイムに共有するシステムを構築した。

また、VR監視の負担を軽減する顔認証機能も搭載。顔や名前などの情報を事前に学習することで、学習していない情報を検知した場合には警告を発する機能なども具備しているという。

部外者と思われる人物を容易に把握できる

部外者と思われる人物を容易に把握できる

新たなワイヤレス給電方式に関する展示も

徳島大学大学院・医歯薬学研究部と群馬医療福祉大学・医療技術学部は、Wi-Fiの電波で充電可能な「スマート・ハーベスト」を展示。従来のワイヤレス充電は「電磁誘導方式」を採用しているケースが多いが、同方式は大型のコイルが必要なため、重量や大きさが問題となる。

この問題を解決するため、5.8GHz帯による近接非接触型ワイヤレス充電式医療機器を開発。コイルが不要なため、小型・軽量化を実現できるうえ、不要放射が少ないというメリットもあるという。

「スマート・ハーベスト」の紹介動画も展示されている

「スマート・ハーベスト」の紹介動画も展示されている

そのほか、東京大学 トリリオンノード研究会は、超小型・低消費電力プラットフォーム「Leafony」に関する最新の技術動向を紹介。また、公立諏訪東京理科大学による「Beyond 5G網におけるホログラフィ伝送を目指した伝送システム」や、信州大学の「山岳・中山間地域における次世代IoTデジタルインフラ」など、数多くのポスター展示も行われている。

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