楽天モバイルは2024年3月8日、法人顧客向けのイベント「Rakuten Mobile Business Innovation Summit」を開催した。
イベントでは、楽天モバイル 代表取締役会長 三木谷浩史氏が、2023年1月の法人事業の本格開始から約1年で顧客が1万社を突破したことを紹介した。「楽天グループが取引のある企業は90万社にも上る。こうした企業と、AIでの業務改善、マーケティング効率化までお付き合いしたい」と、さらなる拡大へ意欲を示した。
法人顧客が開始後約1年で1万社を突破したことを紹介する楽天モバイル 代表取締役会長の三木谷浩史氏
ネットワークの観点では、三木谷氏は、楽天モバイルがモバイルネットワークを完全仮想化していることに触れ、設備投資と運用コストの削減で、料金の低廉化を実現していることを説明した。
さらに三木谷氏は、楽天グループは2024年に「AI-nization」を掲げ、マーケティング効率、オペレーション効率、クライアント効率の3つを20%向上させる「トリプル20」を目指しているとした。「楽天はモバイルとAIのフロントランナー」と宣言し、「ただのビジネスではなく、社会活動として取り組んでいることをご理解いただきたい」と、AIへの取り組みを加速させる姿勢を表した。
仮想化・O-RANで“世界最高水準”のパフォーマンス
また、同社 共同CEO兼CTOのシャラッド・スリオアストーア氏もモバイルネットワークの完全仮想化について説明した。仮想化とO-RANの取り組みによって、整備コストを削減しながら、6万超の4G基地局、1万1000局超の5G基地局を展開し、さらに約33万6000の無線機を全国に配置していることを紹介した。
楽天モバイルの高い品質を説明する同社 共同CEO兼CTOのシャラッド・スリオアストーア氏
ネットワーク品質は多くの評価項目で業界基準を上回り、国際的にも高い評価を受けているとし、「オペレーションの効率化を図り、今年は国内ナンバーワンキャリアを目指す」とスリオアストーア氏は述べた。