NECは2024年2月22日、5Gコアネットワーク(5GC)でユーザーデータのトラフィックを処理するUser Plane Function(UPF)において、世界最高水準となるサーバー1台あたり1.3Tbpsのスループットが実現できることを確認したと発表した。
2030年代に導入される次世代の情報通信インフラ「Beyond5G/6G」では、通信トラフィックが爆発的に増えることが予想されている。そのため通信事業者は、継続的に設備を増強していく必要があり、消費電力やコストの増加が大きな経営課題となっている。
これに対し、NECではUPFの処理効率化を目指して、CPU処理の最適化、メモリーアクセスの高速化、メモリアクセス遅延の低減等に取り組んできた。また、性能向上に寄与する最新ハードウェアの評価も継続的に行っており、今回、第4世代インテルXeonスケーラブルプロセッサーを使用し、これまでの性能向上施策と合わせることで、NECの試験環境にてUPF1サーバーで世界最高水準スループットとなる1.3Tbpsを実現した。
また、本UPFではインテル Infrastructure Power Manager(IPM)を使用し、効率的な電力使用を可能にしており、この成果はモバイルネットワークのトラフィック処理性能を飛躍的に向上し、消費電力やコストの低減に寄与するとしている。