マクニカは2023年12月22日、生成AIおよび大規模言語モデル(LLM)の企業利用を促進する目的で、カナダ・トロントのPrivate AI Inc.と販売代理店契約を締結したと発表した。この契約により、マクニカはプライバシーを保護しながら、企業の生成AI・LLM活用とDX推進に貢献することを目指す。
ChatGPTなどの生成AIが生産性向上に寄与する一方で、AIのプライバシー侵害リスクへの対処が課題となっている。特に、個人情報保護法上の配慮事項が多岐にわたり、その対応が求められる。
Private AI
Private AIは、大規模言語モデル(LLM)に情報を入力する際やモデルのファインチューニングをする際に、独自の機械学習アルゴリズムを活用して機密情報や個人を特定できる情報を自動的に編集し、データプライバシーを確保したAIの利用を可能にするサービスを提供している。日本語を含む52か国の言語に対応し、50以上のデータ種別に対応している点が特徴という。
「Private AI」4つの特徴
また、単なるルールベースではなく、大量のデータでトレーニングされたAIによって個人を特定できる情報を検出し、その精度が非常に高いことも特徴としているという。さらに、個人保健情報やクレジット情報など、高度な機密性を要する情報にも対応しており、マイナンバーや日本の住所などの日本独自のデータ種別にも対応しているということだ。
マクニカは、企業に向けデータ化からデータを使った予測まで幅広い製品を提供している。Private AIを利用することで、高度なデータプライバシーの確保とデータに基づく戦略的なインサイト提供を同時に実現し、顧客の生成AI・LLM活用を促進したい考えだ。