軽量版5G「RedCap」は2024年後半に商用化へ、MediaTekがチップセット発表

MediaTekは2023年11月17日、5G RedCapをサポートするモデムとチップセット・ファミリーを拡充すると発表した。新ソリューションの「M60モデムIP」と「MediaTek T300チップセットシリーズ」により、ウェアラブル端末や軽量ARデバイス、IoTモジュール、エッジAIデバイスなど、長寿命かつ効率的なバッテリーを必要とする幅広いアプリケーションにおいて、5G-NRへの移行が容易になるとしている。

MediaTek M60のイメージ画像

MediaTek M60のイメージ画像

RedCap(Reduced Capabilityの略)は、5Gの利点を消費者、企業、産業用のNR(New Radio)機器に提供できるように設計されたもので、帯域幅要件が低いデバイスにおいて、低コストかつシンプルなかたちで5G NRを導入できるようにすることが目的だ(参考記事)。

今回発表されたMediaTek T300シリーズは世界初のRedCap向け6nm無線周波数システムオンチップ(RFSOC)シングル・ダイ・ソリューション。このRFSOCによって、最終製品メーカーはRedCap市場へ進出し、企業、産業、消費者、AR、データカードアプリケーション向けに革新的な製品設計をすることができるとしている。TSMC 6nmプロセスで製造され、シングルコアのArm Cortex-A35をコンパクトなPCBエリアに集積。下り最大227Mbps、上り最大122Mbpsのデータレートをサポートする。

MediaTek T300シリーズとM60 5GモデムIPは、いずれも3GPP R17に対応。MediaTekのUltraSave 4.0技術を活用し、かつ不要なページングの受信を削減することで、類似の5G eMBBソリューションと比較して最大70%、4G LTEソリューションと比較して最大75%の消費電力を削減できるという。

MediaTek T300シリーズ搭載デバイスは、2024年前半にサンプル出荷され、2024年後半に商用サンプル出荷される予定だ。

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