NECネッツエスアイは2023年8月24日、自治体の働き方改革やペーパーレスなどを目的として拡充を進めてきたLGWAN-ASPサービス群のラインアップを強化し、広域共同利用サービスとして本格展開を開始すると発表した。
同社は、多くの自治体で通信基盤として採用されているLGWAN環境下で利用できる「リモートデスクトップ for LGWAN」「Boxセキュアアクセスサービス for LGWAN」などをASPサービスとして提供してきた。今回、ペーパーレス化を促進する文書管理サービス「FilingStars for LGWAN」をラインアップに加えたことで、各サービスがLGWAN環境・インターネット環境双方の自治体に対して提供可能となった。これを受け、今後の自治体におけるデジタル化の加速を見据え、複数の自治体で共同で利用が可能な広域共同利用サービスとしての本格展開に踏み切ることになったという。
広域共同利用のイメージ
デジタル田園都市国家構想によって自治体のDX活用に向けた取り組みは加速しているが、人材面やコスト面で課題を持つ自治体が多いと予想される。広域共同利用サービスは、より安価で少ない費用負担でデジタル化を実現したいというニーズに応えるものとしている。
各種クラウドサービスの連携には、同社が企業向けDXソリューションの提供で実績を重ねているプラットフォーム「Symphonict」のマルチクラウド環境を活用し、シームレスなデジタル化を実現するという(参考記事:NECネッツエスアイ、働き方のデジタルシフトを支援するサービス|BUSINESS NETWORK)。
「FilingStars for LGWAN」は、文書の階層別管理や閲覧・編集権限の付与などを可能にすることで自治体におけるペーパーレス化の課題を解決するサービス。2023年9月から利用受付を開始し、2023年12月より顧客への提供を行う予定という。ほか、すでに提供しているLGWAN-ASPサービスには「Sansan セキュアアクセスサービス for LGWAN」「NECネッツエスアイ AI-OCR for LGWAN」がある。
「FilingStars for LGWAN」サービス概要
同社は、このサービスを含む自治体DX関連事業で2023年度の受注100億円を目指している。