OKIがビデオ会議事業に注力――「Visual Nexus」の使い勝手を強化

OKIは2011年6月16日、機能強化を図ったビデオ会議システム「Visual Nexus ver5.0」を発表した。

常務執行役員 通信システム事業本部長の西郷英敏氏 通信システム事業本部 企業ネットワークシステム事業部 ビジュアルネクサスビジネスユニット長の鈴木敦久氏

機能強化の説明に先立って、常務執行役員通信システム事業本部長の西郷英敏氏が、ビデオ会議システム事業を強化することを発表。「東日本大震災を受けて、OKIとして何ができるかを考え、機能強化の準備をしていたビデオ会議がお役に立てると考えた」という。

西郷常務はビデオ会議が企業に必須のコミュニケーションツールに発展している現状を紹介したうえで、「日常業務に使っているものもBCP(事業継続計画)につながる」と語る。その一例として、全国約600店舗にVisual Nexusを導入していた大手小売業が復旧のために活用して成果を上げたことを紹介した。

さらに西郷常務は、ビデオ会議市場のトレンドについて(1)HD時代の映像・音声技術、(2)つながる、(3)クラウド、(4)ソリューションを挙げ、それぞれについてOKIには優位性があるとした。具体的には、(1)については、トップクラスのHD映像に加え、「創業以来得意としてきた」音声(MPEG4)技術、(2)についてはポリコム、シスコシステムズ、ソニーなどのHD端末と統合可能、(3)ではクラウド事業者にサーバー技術を提供、(4)では窓口相談システムやセミナー・研修ソリューションを挙げた。

4つの市場トレンドとそれぞれに対するOKIの優位性 (クリックして拡大、以下同) Visual Nexusの今後の販売戦略

これまでOKIでは、直販によるソリューション販売やSIer経由での販売で、2010年までにVisual Nexusを500社に導入してきた。今後は、クラウド事業者経由とOEM提供も加え、「2013年には1000社への導入を実現したい」意向だ。

使いやすさに拘った機能強化

続いて、通信システム事業本部企業ネットワークシステム事業部ビジュアルネクサスビジネスユニット(BU)長の鈴木敦久氏が「Visual Nexus ver5.0」について説明。「使いやすさとユーザーフレンドリーな技術に拘って開発した」という。

主な機能強化は、(1)クリック操作による会議参加、拠点呼び出しと、(2)ドラッグ&ドロップによる資料共有の開始の2点だ。(1)については、アクセス可能な会議室や会議相手が自動表示され、それをクリックするだけで、ビデオ会議に参加できる。(2)では、共有したいファイルをデータ共有アイコンにドラッグ&ドロップすれば、自動的に資料が展開され、簡単に共有することができる。このほか、「セキュリティ面やスケーラビリティ面でも強化を図っている」(鈴木BU長)という。

クリックするだけで会議に参加できる。スマートフォン的なアイコンを配したことも特徴の1つ(右下) 資料共有は、ファイルをアイコンにドラッグ&ドロップするだけでよい

出荷は、ソフトウェア製品が7月7日、アプライアンス製品が8月15日。価格はHD対応アプライアンス製品(サーバー+クライアント構成)の10拠点への導入の場合で税別463万円~となっている。

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