エヌエスティ・グローバリスト(NSTG)は、携帯電話のエリア外やインターネット環境が整備されていない場所でも画像データをLoRa無線ネットワークを介して送信する「LoRa通信画像転送サービス」を2023年3月1日から提供すると発表した。
データ通信環境が整備されていないエリアでの監視の課題のイメージ
山間地や離島などの携帯通信網やインターネット環境が整備されていないエリアでは、画像データの転送は困難だ。今回発表されたサービスでは、NSTG独自のLoRa無線技術と画像圧縮技術を用い、定点カメラで撮影した静止画像をLoRa無線ネットワークによって転送することが可能になったという。
このサービスでは、送信出力を250mWに高めた高出力LoRaが中継数12段ホップで広範囲のエリアを網羅することができるという。監視地点が広範囲に点在する場合でも、これにより無線ネットワークが構築できるとしている。比較的近接したエリアに向けては無線出力20mWのタイプも用意する。
本来センサーデータ向けのLoRa無線で静止画像を転送するために、NSTGは高圧縮技術と100バイト分割送信を活用。最新の状況が画像で送られてくることにより、現場のわずな変化に気付き迅速な対応につながるという。
カメラ画像はセンサーによる測定監視と連携することが可能。また、測定されたデータをグラフとして視覚情報として表示したり、データの閾値を設定したりすることもできる。これらにより、例えば河川などの危機管理対策に利活用できるという。
監視地点に設置するカメラ、センサー、通信機器に必要な電源は、太陽光と蓄電池がセットになっている装置「SpreadRouter-SOLAR」で賄うことが可能な点も特徴としている。