ソフトバンクの2010年度決算は増収増益――2011年度は5000億円を投じて設備投資を増強

ソフトバンクは2011年5月9日、2010年度決算を発表した。売上高が前年同期比9%増の3兆46億円と創業以来初めて3兆円を突破、営業利益も同35%増の6291億円と増収増益となった。

ソフトバンクの孫正義社長

ソフトバンクの好業績を牽引しているのがiPhoneを中心とする携帯電話事業であり、参入から5年を経て「営業利益5倍、基地局6倍、契約数7割増」になったと孫正義社長は「5、6、7」という数字を使って説明した。

基地局については他社に遅れを取っていたが、2010年3月から倍増し年度末には12万2000局になった。それでも、今回の震災の直後にはつながりにくくなり、「ネットワークが十分ではないことを痛感した」(孫社長)。このため、2011年度も引き続き増収増益を目指しながら、設備投資を前年度の4205億円から過去最高の5000億円に増やし、設備投資を増強する。合わせて、700/900MHz帯の獲得を目指すことで「つながりにくいソフトバンモバイルという汚名を返上する」という。

また、震災を機にデータセンター需要が急増しており、ソフトバンクテレコムでは4月だけで180ラックと1年分の引き合いがあった。そこで韓国のKTとの間でデータセンターおよびクラウド事業で業務提携し、国内のデータセンターのバックアップセンターを国内に設ける。

今後の取り組みとして、国内では引き続きスマートフォンとスマートパッド(タブレット端末)に注力する。特にタブレット端末に関しては、「1年以内に導入予定の企業」が67%に上るという。米国と比べると、普及が遅れているといわれるが、「一度使うとネットブックには戻れない。方向性としては(iPadに)大いに力を入れていきたい」と孫社長は語った。

一方、海外については、これまでアジアのインターネット企業に対し積極的に投資を行ってきた。そのうちの1社であるrenrenが5月4日、ニューヨーク証券取引所に上場した。このほか、国内で313万人の会員を擁するアパレルショッピングサイト「ZOZOTOWN」を中国でも展開するという。

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