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ローカル5GでAGVを協調制御、コニカミノルタとNECが共同開発

文◎坪田弘樹(編集部) 2022.01.17

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コニカミノルタとNECが、ローカル5Gを用いたAGV(無人搬送車)の自動制御システムを共同開発した。5Gの低遅延通信を活かして複数台のAGVを制御。将来的には数百台の協調制御も可能という。両社の生産現場に導入して検証を進め、製品化を目指す。


コニカミノルタとNECは2020年11月から、5Gを活用したDX推進ソリューションを共同開発している。

この共創の場となるのが、コニカミノルタが同年12月に大阪府高槻市にオープンした「Innovation Garden OSAKA Center(IGOC)」だ。ここに、通信事業者が提供する「キャリア5G」と、同社が自ら構築・運用する「ローカル5G」を組み合わせた5G環境を整備。コニカミノルタが強みとする画像IoT技術と5Gを融合させたソリューション開発を進めてきた。

Innovation Garden OSAKA Centerの概要
Innovation Garden OSAKA Centerの概要


その成果として両社が2022年1月17日に発表したのが、AGV(無軌道型無人搬送車)の“高効率”自動制御システムだ。コニカミノルタ IoTサービスPF開発統括部統括部 兼 画像IoTソリューション事業部副事業部の岸恵一氏は同日の記者説明会で、「今後、両社の生産拠点で検証を行っていく」と話した。将来の製品化と販売も視野に入れているという。


コニカミノルタの岸氏とNECの新井氏
コニカミノルタ IoTサービスPF開発統括部統括部 兼
画像IoTソリューション事業部副事業部の岸恵一氏(左)と、
NEC 新事業推進本部の新井智也氏

画像AIで障害物を検知・迂回
今回開発したAGV自動制御システムは、コニカミノルタ独自の画像解析AI「FORXAI Imaging AI」と、NECの自律移動ロボット管制制御ソフトウェア「NEC マルチロボットコントローラ」を用いている。

AGVは基本的に決められたルートを巡回するが、安全対策上、経路上の人や障害物を検知して危険を回避し、かつ迂回等の対応を迅速に行う必要がある。複数台のAGVを運行する場合、その連携・協調制御が課題となる。

本システムでは、AGVに搭載したカメラ映像をFORXAI Imaging AIの物体検出アルゴリズムを用いて解析し、進行方向にある障害物を自動検知する。

岸氏によれば、レーザーレーダーを用いる一般的なシステムと比べて、より遠い位置から障害物を検知することが可能という。「約2mの距離で障害物を検知して迂回ルートを探す。迂回するには後戻りをするので、(検知する位置が)近いと効率が悪い。長距離での検知によって、効率的な搬送を実現できる」


AGV自動制御システムのデモ
AGV自動制御システムのデモ。
左の見取り図がNEC マルチロボットコントローラの画面で、
右側下は画像解析AIによる障害物判定の様子



障害物の検知は、AGV内部のエッジデバイスで行う。上画像のように物体と人間の識別も可能だ。なお、画像では四角の輪郭で障害物を捉えているが、「物体の正確な輪郭も取得できる」(岸氏)という。

このように自律的に障害物を検知して航行するAGVとローカル5Gで通信し、集中制御するのが、NECのマルチロボットコントローラ(MRC)だ。現場の状況に応じて最適な走行経路をリアルタイムに計算し、一方通行や一時時停止等のルールに沿った走行経路を生成する。

この現場状況の把握に必要な情報をAGVから収集し、最適な走行経路を指示するなどの制御を行うのにローカル5Gを活用する。NEC 新事業推進本部の新井智也氏は、「ローカル5Gによって通信の安定性が得られ、AGVとの通信が切れることなく制御できる。カメラ画像を活用した制御も可能で、低遅延通信を使ってリモートから制御できる」とその利点を説明した。

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