ノキアとKDDIが基地局の“液体冷却”実験、空冷と比較し電力70%削減へ

KDDIとノキアソリューションズ&ネットワークスは2021年6月18日、携帯電話基地局の電力使用を抑えることでCO2排出量の削減を目指す実証試験の実施に合意した。本実証試験では、ノキアの基地局AI制御技術と基地局液体冷却技術の2つの技術を日本で初めて商用の携帯電話基地局へ導入する。

基地局AI制御と基地局液体冷却の導入イメージ
基地局AI制御と基地局液体冷却の導入イメージ

基地局AI制御技術では、AIを活用したエネルギー効率ソリューションであるノキアのNokia AVAを試験運用する。基地局ごとのトラフィック量変化を分析し動的に電波を停波・発射することで電力使用量を最大50%削減。基地局液体冷却技術では、基地局設備が収容されている室内にある空調の電力使用量の70%以上削減を目指す。

ノキアの発表によれば、従来の空気冷却システムは騒音が大きく、フィルター交換やガス交換などの定期的なメンテナンスが必要だったが、ノキアの液体冷却ソリューションはほぼメンテナンス不要で、実質無音なため、テナントが入居している建物での使用に適するという。熱が発生した部位で直接液体に取り込み、液体の循環によってその部位から熱を除去。冷却エネルギー関連のCO2排出量を70%以上削減することができるという。

KDDIは各技術の効果検証とサービス影響の確認結果から、必要な追加開発や対象基地局の抽出を行い、2023年頃の本格導入を目指すとしている。

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