ソフトバンクが「プライベート5G」を2022年に提供へ

ソフトバンクが2020年5月20日、法人事業説明会を開催した。全国で提供するパブリック5Gとは別に、企業・自治体等が自営型で構築・運用するローカル5Gとパブリック5Gの中間的な形態として「プライベート5G」を2022年から提供開始すると発表。今井副社長は、企業の5G活用において「キャリアとして最も力を発揮できる」領域だとの見解を示した。

今回、2022年度の開始に向けて準備を進めるとした「プライベート5G」とは、「ネットワークスライシング」技術を使って特定企業ごとの要望に適応する5Gネットワークを提供するものだ。

ネットワークスライシングは、仮想化技術を用いて企業個別の要件に応じた性能(通信容量、遅延など)を持つ仮想ネットワーク(スライス)を提供する技術のこと。これにより、通信速度・容量の大きな「超高速・大容量スライス」や、通信遅延を極限まで短縮した「超低遅延スライス」など、用途に応じて最適な5Gネットワークをカスタマイズして提供することが可能になる。


2022年度から企業向けマネージドサービスとして提供開始を予定する

プライベート5Gでは、ソフトバンクが全国展開する“パブリック5G”と同様、同社が免許を受けた周波数帯を用いて特定企業の敷地内に無線基地局等の設備を構築。ソフトバンクがネットワークの構築・運用をすべて担うマネージドサービスとして提供する計画だ。

企業・自治体等が自ら無線免許を取得して設備を構築・運用するローカル5Gと異なり、ユーザー側は免許申請も不要だ。常務執行役員の藤長国浩氏は、「パブリック5Gであるソフトバンクの無線を使って、お客様が必要な帯域・容量を提供する」と説明した。「免許取得も保守運用もなくなる」のが大きなメリットだ。


パブリック5Gとローカル5Gの中間的な位置づけになるという

なお、ユーザー側の要望に応じて、プライベート5Gで取得するデータが通信キャリアを経由しないようなシステム構成とすることも可能という。

このプライベート5Gに関して、ソフトバンクのユーザー企業にヒアリングを行ったところ、71%が「ローカル5Gとともに興味がある」と回答している。

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