新製品&新サービス

これからのネットワークは直感的に作って使う ―― シスコが新ビジョン「The Network.Intuitive.」を発表

文◎坪田弘樹(編集部) 2017.07.19

  • bookmark
  • Teitter
  • 印刷

シスコシステムズは2017年7月19日、人の意図(インテント)を自動的にネットワークに反映することを可能にする新たなネットワーキングソリューションを発表した。ネットワークそのものがユーザーの行動やサイバー攻撃への対処を自己学習しながら進化する「直感的なネットワーク」を実現するという。


The Network.Intuitive.(直感的ネットワーク)――。

これは、米Cisco Systemsが2017年6月26日(現地時間)に発表した新しいネットワーキングのビジョンだ。従来は高度な知識とスキルが必要だったネットワークの設計・構築、運用を直感的なGUI操作で容易に行えるようにし、かつ、自動的に監視・制御を行うことで“自動運転型”のネットワークを実現しようというのがその狙いである。

背景にあるのは、IoT(Internet of Things)だ。ネットワークにつながる端末とトラフィックが爆発的に増加するIoT時代には、これまでとは異なる新しいネットワークが必要になるというのがシスコのメッセージである。

では、このビジョンはどのようにして実現されるのか。シスコ日本法人は2017年7月19日に記者説明会を開催し、直感的ネットワークを実現するソリューション群と、その国内展開について発表した。ここでは、その主要製品および機能について紹介する。

「コンテキスト」「インテント主導」「機械学習」で実現

説明会の冒頭、シスコの執行役員でCTO兼イノベーションセンター担当の濱田義之氏は現在のネットワークが抱える課題から説明した。


シスコ 執行役員 最高技術責任者(CTO)兼イノベーションセンター担当の濱田義之氏(左)、
執行役員 エンタープライズネットワーク事業担当 眞崎浩一氏


濱田氏によれば、IoTが普及し始めた今日、ネットワークにはすでに84億のデバイスが接続されており、その数は毎時100万という驚異的な速度で増加し続けている。こうした世界を支えるネットワークにかかる負荷は飛躍的に増大しており、しかもその構成が複雑化することによって、もはや人手による運用が困難な状況にあるという。サーバーの運用管理に自動化の手法が浸透しているのとは対象的に、「ネットワークは自動化には程遠い状況。現在はネットワークがボトルネックになる時代だ」と同氏は話す。

加えて、セキュリティ脅威への対処もより複雑化している。企業のネットワークには様々なセキュリティ対策製品が導入されているが、その運用も今や人手で行うのが難しい状態に陥っている。

こうした課題を解決するため、これからのネットワークには何が求められるのか。

濱田氏が挙げたのが次の3点だ。継続的に学習し、継続的に適応し、そして継続的に脅威から保護するネットワークである。ユーザーの行動やデバイス/アプリケーションの挙動をネットワークが学習し、変化するニーズに即座に適応できるようにする。さらに、障害の発生やサイバー攻撃を常時監視して迅速に対処を行えるようにすることも必要だ。



新しいネットワークに求められる3要素


シスコはこの新しいネットワークを、次の3つの要素によって実現するという。

1つめが、コンテキストの活用だ。コンテキストとは「文脈」を意味する言葉だが、ここでは、ネットワークにつながるユーザー/デバイスの状況を可視化することを指す。つまり、「誰がいつ、どこで、何を用いて何をしたのか」をネットワークが把握することで、障害発生の要因を迅速に特定したり、予兆を検知して障害を未然に防ぐといったことを可能にする。



The Network. Intuitive. を実現する3要素


2つめが、「Intent-based networking」(インテント主導ネットワーク)である。インテントとは人の意図のこと。つまり、「こういうネットワークが欲しい」という人の考えを自動的に反映してネットワークを設計・構築することが可能になるという。濱田氏は「意図をネットワークポリシーに変換して、自動的に反映できるようにする。数百万台のネットワーク機器の設定を自動化することも可能」と話した。

そして3つめが機械学習の技術だ。シスコのネットワーク機器から集められた膨大な情報を解析して、障害に繋がりそうな予兆を発見したり、サイバー攻撃を迅速に検知する。あるいは、ユーザーの行動等を分析して、ネットワークをより効率的に利用できるよう最適化するといったことも可能になるという。「使うほど賢くなり、ユーザに合うようにネットワークが成長していく」(濱田氏)というわけだ。

これを実現するのが、シスコが2016年に発表した「Cisco DNA(Cisco Digital Network Architecture)」である。同社は今回、このCisco DNAのポートフォリオを大幅に拡張。「The Network.Intuitive.」を実現するためのソリューションとして国内でも順次、提供を開始する。

続きのページは「business network.jp」の会員の方のみに閲覧していただけます。ぜひ無料登録してご覧ください。また、すでに会員登録されている方はログインしてください。

スペシャルトピックスPR

iijglobal1806
moconavi1807
sun1807

>> 今月の月刊テレコミュニケーション

月刊テレコミュニケーション【特集】NETWORK SHIFT
         DX時代の新しいネットワーク戦略とは?
●ネットワーク仮想化最前線/●AI時代のネットワーク運用/●AWSに学ぶネットワーク構築/●SD-WANの現在地/●キャリア・OTTで進むネットワークのオープン化/●ISDN&PHSの移行戦略

◆[インタビュー] OKI 坪井正志常務「社会インフラ×IoTに確信」 ◆大量接続と低遅延を両立の「次期5G NR」 ◆NTT、B2B2Xの世界展開へ

>>詳しい目次を見る

ホワイトペーパー

スペシャルトピックス

moconavi今いる場所がオフィスになる!
moconaviで安全なモバイルワーク

場所を問わない新しい働き方の実現には、ICT環境の整備も不可欠だ。

サンテレホンサンテレホンがICT総合展示会
ビジネス伸ばす製品群が一堂に

東京ドームシティ・プリズムホールで7月18・19日開催!

インテル5Gをエンドツーエンドでカバー
新たな価値創出を目指すインテル

インテルは強みの仮想化技術で5G時代のネットワーク構築に貢献する。

コマーチキャリア向けOSS/BSSに強み
自動化やe-ヘルスで社会課題解決

自動化やe-ヘルスで多くの実績を持つコマーチが日本市場に参入した。

ブロードメディア・テクノロジーズ小森コーポレーションが
Aryakaで日中間通信を安定化!

日系企業の中国ビジネスに立ちはだかるのが通信環境の問題だ。

IIJグローバルソリューションズ日中間ネットワークの安定運用へ
VPN規制を乗り切る解決策提供

安定的な越境通信を実現するには何が必要か?

NTTコミュニケーションズIoTビジネスの種まきから結実まで
NTT Comの「次の一手」とは

自社発行型eSIMでの新サービス提供に期待!

SAS Institute Japanデータ分析の老舗、SASが提案するIoT時代のデータ活用

IoTのはじめの一歩を踏み出す前に考えるべきポイントは?

SigfoxSigfoxが開始1年で100万回線!
いよいよ花開くIoTビジネス

LPWAの代表格「Sigfox」の最新動向と活用事例を徹底レポート!

WatchGuard Wi-Fi Cloud不正APを自動遮断するWIPS搭載!
ソーシャルWi-Fiで販促支援も

セキュアな無線LAN環境を実現できる「WatchGuard Wi-Fi Cloud」

無線LAN構築・運用のポイントをSCSKが語る

無線LANの大きなトレンドとなっている「クラウドWi-Fi」で課題解決!

ジェイピー・セキュア導入実績100万サイト以上の
国産WAF「SiteGuard」

業界最速レベルで防御機能を提供するジェイピー・セキュアのWAF製品

ライムライト・ネットワークスクラウド型WAFでWebサイトを保護

ライムライトなら、自社のCDNやDDoS対策との多層防御でオリジンサーバーを攻撃から防御できる。

Office 365ユーザは使わなきゃ損
Teamsでチームワークが劇的に!

Office 365の新ツール「Teams」を使い始める企業が続出している。

アクセスランキング

tc1807_b
iot
compass

「通信」の力でビジネスを進化させるbusinessnetwork.jp

Copyright(c) 2018 RIC TELECOM Co.,Ltd. All Rights Reserved. 記事の無断転載を禁じます