企業ネットワーク最前線

【橋本総業】iPad miniで月間1800万円のコスト効果、営業担当者の業務効率化に成功

文◎百瀬崇(ライター) 2013.07.29

  • bookmark
  • Teitter
  • 印刷

2010年10月に260台の「iPad」を導入したのを皮切りに、「iPad2」、そして「iPad mini」と最新のタブレット端末に刷新してきた橋本総業。タブレットから受発注業務が行えるシステムを活用し、月間1800万円のコスト効果を達成している。

管工機材や住設機器、空調機器などの大手代理店である橋本総業。1938年設立の歴史ある企業である一方、ITシステムの導入にも積極的で業界をリードする存在になっている。

橋本総業が取り扱う商品は500万点に及ぶ。メーカーが用意する膨大なカタログに加え、小規模メーカーなどの部品については橋本総業でカタログを作成している。まるで百科事典のような分量のカタログを抱えて顧客企業を回る営業担当者の負担は大きかった。

そこで2010年10月、全国の営業担当者などに260台のiPadを配布。カタログを電子化することで、営業担当者の負担を減らした。


“4台持ち”をテザリングとLTEの高速通信で解消

iPadの導入によって、橋本総業の営業担当者の営業スタイルは大変スマートに進化したが、当初は課題もあった。それは通信速度の問題である。

「当時のiPadで利用できたのは3G回線。ネットワーク経由で動画などの容量の大きなコンテンツを閲覧するには不向きだった」と橋本総業 システム部 部長の朝重春樹氏は打ち明ける。

この問題を解消するために活用したのが、まず凸版印刷のデジタルカタログサービス「iCata(アイカタ)」だった。オンラインでカタログを閲覧できるだけでなく、ローカルに資料を保存できるため、商談前にiPadに動画などをダウンロードすることができた。


百科事典のようだったカタログを電子化し、営業担当者の負担を減らした
百科事典のようだったカタログを電子化し、営業担当者の負担を減らした


もう1つは、KDDIのモバイルWi-Fiルーター「Wi-Fi WALKER」だ。

橋本総業ではiPadに加えてノートPCも営業担当者に貸与しているが、そのノートPC用の通信手段として配布していたUSB型データ通信端末に対しても「通信速度が遅い」という不満は挙がっていた。

このため、WiMAXと3Gに対応したWi-Fi WALKERの導入を決定。ノートPCだけではなく、iPadでも活用したのである。「つまり、iPadに搭載された3G機能は使わず、Wi-Fi WALKERを利用して通信を行っていた」と橋本総業 システム部 IT開発チーム リーダーの宮原健氏は説明する。

これにより通信速度の問題は解決するが、今度はまた別の課題が浮かび上がった。ノートPCについては常時携行しているわけではないそうだが、営業担当者は最大、iPadとノートPC、Wi-Fi WALKER、フィーチャーフォンの4台も持ち歩く必要が生じてしまったのだ。

この4台持ちの状況は、すべてのiPadをiPad 2にリプレースしても変わらなかった。状況が一変したのは、2013年3月にKDDIのiPad miniを導入したとき。iPad miniはLTEに対応している。通信速度がグンと上がり、Wi-Fi WALKERを使わずともスムーズにデータ通信できるようになった。

また、これに先立つ2012年秋には、フィーチャーフォンをKDDIのiPhone 5にリプレース。iPhone 5のテザリング機能を利用してノートPCのデータ通信を行う体制も整えていた。

iPad miniとiPhone 5、ノートPCの3台でこと足りるようになったのである。

橋本総業はIP電話やWANもKDDIのサービスを採用しており、iPhone 5とiPad miniも含めて、現在では音声・データ通信ネットワークをすべてKDDIに一本化している。au携帯電話とオフィス間を内線化できる「KDDIビジネスコールダイレクト」も導入済みだ。

この一本化の効果は、トータルコストの削減だけにはとどまらないという。万一、障害が発生した場合も、障害発生箇所を切り分ける必要がなく、KDDIの担当者に連絡すれば済むというメリットも受けられるようになった。

「KDDIの営業担当者や技術担当者はこまめに情報を提供してくれる。通信キャリアを一本化して正解だったと思っている」と宮原氏は語る。


橋本総業
(左から)橋本総業 システム部 IT開発チーム リーダーの宮原健氏、同部 部長の朝重春樹氏、特需三部 部長の長田邦彦氏

スペシャルトピックスPR

nttdata1904
kmk1904
kmk1904

>> 今月の月刊テレコミュニケーション

月刊テレコミュニケーション【特集】キャリアネットワークの
   メガトレンド
●5Gを4つのキーワードで解説 ●通信インフラは「共有」する  ●基地局は持ち運ぶ時代へ ●ネットワーク機器の機能分離が加速 ●ゲームチェンジの引き金を引くO-RAN ●5G網はSRv6で一筆書き

●[インタビュー] クアルコムジャパン 須永順子社長「5Gの1年前倒しに大きな意義。ローカル5Gを工場へ積極提案」 ●スマホ内線化で働き方を変える ●埼玉県飯能市が“IoT罠”で獣害対策 ●ネットワン「サブスク拡大」の理由 ●IoTを導入しない企業は5年以内に脱落? ほか

>>詳しい目次を見る

ホワイトペーパー

スペシャルトピックス

インテルキャリア網もクラウドネイティブへ
5G革命を推進するインテル

インテルが5G時代の新NW実現に向けた取組みを加速させている。

エクストリームネットワークスWi-FiとIoTをAIが自動で管理
10万人のスタジアムに搭載

「Smart OmniEdge」がネットワークエッジのトラブルから解放する!

NTTコミュニケーションズeSIMを本格提供! 垂直統合で企業のIoT活用を支えるNTT Com

国内MVNO初のリモートプロビジョニング対応eSIMサービスも提供開始

サクサキャリア網の利用で高い通話品質
スマホ2台までお試し導入も!

サクサのビジネスホンなら、スマホ内線が途切れない! 使い勝手も◎!
NTTコムウェアスマホ内線で高い通話品質を実現!

交換機開発のノウハウを活かしたNTTコムウェアのクラウドPBXは、高い安定性や優れた通話品質が特徴

日本シエナコミュニケーションズ光伝送網の能力はもっと引き出せる
目指すは“どこでも400G”の世界

シエナが1波800Gbps伝送を可能にする新世代チップを発表した。

KCCS加速し続けるSigfoxの「今」
人口カバー率は94%を突破

グローバルでも年末には70カ国・1300万回線に拡大見込みだ。

専門人材が24/365で対応するMSS
最新鋭のSOCで途絶なく脅威を監視

次世代FWなどのセキュリティ機器は「設置しておしまい」ではない。

ケーエムケーワールド最大2.7Gbpsの次世代FW
100名以下の企業で採用が増加!

NISG3000は様々なセキュリティ対策が詰まったオールインワン型

ジュニパーネットワークス"クラウドが遅い"をSD-WANで解消
ブレイクアウトの課題とは?

クラウドの「体感品質」にフォーカスしたジュニパーのSD-WAN

シングテル海外拠点網“SD-WAN化”の注意点とは?

グローバルキャリアに聞く回線選びの重要性

ソニービズネットワークス“ひとり情シス”でも心配なし!
SD-WAN始めるならマネージド型で

SD-WAN導入に悩みを抱えるIT担当者に最適なマネージドSD-WAN

マクニカネットワークス高精度にアプリ識別可能なSD-WAN
速度も最大10倍以上に高速化

Silver PeakのSD-WANは「正確で速い」という強みを持つ。

ハカルプラス後付け簡単&低コスト! 5km飛ぶLoRa無線機で始める設備のIoT化

IoT導入時のハードルをぐっと下げる、ハカルプラスの「LoRa無線機」

アクセスランキング

tc1904
kaden
softbankworld2019

「通信」の力でビジネスを進化させるbusinessnetwork.jp

Copyright(c) 2018 RIC TELECOM Co.,Ltd. All Rights Reserved. 記事の無断転載を禁じます