NTTドコモは2020年9月30日、医療機関向けに遠隔医療支援のための高精細映像伝送システムを50セットまで無償で貸し出すプログラムを提供すると発表した。10月上旬から一定期間を予定している。
同プログラムで医療機関向けに貸し出すのは、映像伝送システム「LiveU」と4Kカメラ、ドコモの5GおよびLTE回線。遠隔医療などでの幅広い利用を想定しており、4Kの高精細な映像を5Gでよりリアルタイムに遠隔地に送ることができる。
具体的な利用方法として、地域の病院と大学病院、またはコロナの隔離病棟と離れた場所にいる医師などを結ぶことで、遠隔から患者の状況把握や診療支援が可能になる。また、救急車やドクターカーから受け入れ先の病院へ患者の映像を送り、容体を伝達するなどの利用方法を想定している。
医療現場における活用イメージ |
ドコモでは同プログラムを通じて、医療現場における5Gを活用した映像伝送システムの可能性を探り、将来的には有償サービスとしての提供を目指す。また、医師や患者の情報、実際の治療や手術時の音声・映像などを利活用することで、より質の高い医療サービスの提供やオペレーションの効率化につなげていきたいとしている。