ネットワーク機能も所有から利用へ ―― NECネッツエスアイがネットワーク仮想化の新サービス

NECネッツエスアイは2010年6月2日、従来は複数のアプライアンス機器により構成していたネットワークシステムそのものを仮想化し、1台のサーバー上に統合して提供する新ネットワーク仮想化サービス「Consolidated Network Services(CNS)」を発表した。7月1日から提供開始する。

CNSは、ルーターやファイアウォール、ロードバランサなどのネットワーク機能をアプリケーション化し、仮想サーバー上に統合してユーザーに提供するというもの。これにより、機能ごとにアプライアンスを個別導入した場合に比べ、イニシャルコストを約30%、ラックサイズを約80%、電力消費を約70%削減できるという(同社におけるシステム構築の標準的な提供価格に対する比較)。

サービスの提供形態は2種類。ユーザー企業が選択したネットワーク機能を統合したサーバーを導入する「システム導入型」のほか、月額サービスでの利用も可能だ。

CNSのユーザー企業はソフトウェアのインストールやライセンス投入によって新サービスや機能を追加できるため、導入期間を大幅に短縮することが可能になる。また、NECネッツエスアイでは稼働状況管理や設定変更、機能拡張などのサポートメニューも用意。同社のネットワーク トータルオペレーションセンター(nTOC)を通じてリモート管理するサポートサービスも提供する。

なお、CNSは、シトリックス・システムズ・ジャパン、チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズ、Vyatta Inc.との協業により提供されるもので、現時点でルーター、ファイアウォール、ロードバランサの機能を用意している。今後、他ベンダーとの連携も推進しつつ機能を拡張。IPS(侵入検知防御)、WAN高速化、アンチウィルスなどの機能の追加を予定している。

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