大日本印刷(DNP)は8月22日、遠隔地の映像をリアルタイムかつセキュアに確認できる「リモート監視機能」を開発したと発表した。「DNPセキュア監視サービス」の1つとして同日より提供を開始する。
リモート監視機能は、遠隔地に設置したカメラの映像を閲覧端末で確認できる機能。屋外で利用できるネットワークカメラ、LTEゲートウェイ、カメラや映像データを保護するソフトウェアVPN(管理サーバーと各機器に組み込まれるクライアントソフトウェア)から構成される。
システム構成図
DNPが以前から提供している、通信機器同士の認証と管理を専用サーバーで行うVPN技術「DNP Multi-Peer VPN」をネットワークカメラと閲覧端末に搭載したことで、セキュアな通信環境で遠隔地の映像を確認できるようになったという。
特徴は、個人情報の取り扱いがシンプルになることだ。映像データをクラウド上のサーバーに保管せず閲覧端末で直接確認できるため、個人情報の管理を外部に委託する必要がない。
また、カメラとの通信にはLTEを利用するため、LANなどのネットワーク配線が不要。電源が1つあれば稼働できる。
このほか、ネットワークカメラがフリーズした場合のゲートウェイによる自動復旧や、インターネット経由でのカメラへの不正アクセスやマルウェア感染の防止など様々な特徴を備える。
価格は初期費用が80万円、月額利用料が1セットあたり1万3000円から(導入台数により変動、最低利用期間は24カ月)。
鉄道や建設現場、インフラ・物流施設、教育現場など、現地の状況をリアルタイムかつセキュアに確認したい場面での利用を想定しているという。