NTT東日本 神奈川事業部と神奈川県養豚協会は2019年8月6日、IoTを活用して豚の飼育を効率化する実証実験に取り組むと発表した。
豚舎内の温湿度データをLPWAで収集するとともに、Wi-Fiとカメラを使って映像による衛生環境などの遠隔監視も実現。飼養環境の見える化を実現する。
豚舎の温湿度は豚の体調に影響するが、豚の発育ステージによって至適環境が異なるため、きめ細かな対応が必要だという。そこで、IoTによって豚舎外から温湿度環境を確認可能にし、効率的かつ省力的に温湿度を調整できるようにする。豚の体調管理のため、農家は頻繁に温湿度を確認してカーテンの開閉や換気を行っているが、豚舎への頻繁な出入りは疾病被害のリスクを高める恐れもあるという。
実証実験に用いるシステムは、大規模なシステム導入や豚舎の建て替えの必要がなく、既存設備へ容易に導入できるのが特徴とのこと。
実験には、神奈川県養豚協会が管理する新たな豚舎を活用する。実施期間は2020年3月までの予定。今後、今回の取り組みで集積したデータを活用した神奈川県内の養豚業へのIoTサービス導入サポートなども検討していくという。
実証実験のイメージ図