日立システムズは2018年3月20日、AI技術によって建築物等の劣化箇所を診断する「自動劣化診断機能」を開発したと発表した。ドローンの操縦や撮影代行、撮影した画像の加工と診断、データの保管・管理などをワンストップで支援する「ドローン運用統合管理サービス」の1つとして同年4月から提供を開始する。
サービスの概要図
今回開発した自動劣化診断機能には、日立建設設計の建築物診断ノウハウを活用。ドローンで撮影した写真データから劣化箇所を自動抽出する。ディープラーニングを使った診断モデルと、ひびなどの写真データを蓄積したデータベースを用いて写真を診断。ドローン等で撮影した大量の点検写真の中から、劣化箇所が写ったものを自動で抽出する。
これにより、従来は目視に頼っていた劣化箇所の判定を自動化。さらに、作業者によって異なっていた判定基準の標準化も図れる。
また、日立システムズが開発した3次元管理台帳機能や点検作業レポート作成機能と連携し、点検結果報告書も自動作成することで、構造物の点検作業を大幅に効率化できるという。
同社は、まずビルなどの建築物向けに提供を開始した後、橋梁やトンネル、プラントなどにも順次提供範囲を広げる計画だ。