博報堂アイ・スタジオは9月1日から、長距離通信可能なLPWAネットワークを活用するサービス「TREK TRACK」を一般登山者に提供開始する。同社によれば、TREK TRACKはLPWAを活用する初のユーザー向けサービス。第一弾として奥秩父瑞牆山に導入開始するという。
TREK TRACKは、山岳地帯における人の位置情報を可視化・集中管理し、山岳事故の減少を目指すサービスだ。登山者がGPSを搭載したTREK TRACKのデバイスを持って行動すると、そのデータが数分に1度、LPWAネットワークを介してTREK TRACKサーバに集められる。登山者本人はもちろん、家族や山岳管理者などは、サーバに集められた行動データを専用アプリやWebサイトでリアルタイムに確認できる。
TREK TRACKサービスのシステムイメージ |
また有事の際には、登山者はデバイスに取り付けられたHELPボタンを押すことにより、自分自身の位置情報と合わせてHELP信号をTREK TRACK事務局へ送信できる。信号を確認した事務局は、1時間以内に既定の手順に従って登録された緊急連絡先への連絡など、安全対策を実施するという。
TREK TRACKサービスの予約開始日は8月19日、一般ユーザーへのサービス提供開始日は9月1日で、サービス提供開始エリアの第一弾は奥秩父瑞牆山。TREK TRACKデバイスのレンタル価格は990円~、電源は単4形乾電池2本で連続使用可能時間は3~4日となる。
登山者が持つデバイス |
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今後は、電子登山届「コンパス」と連携した全国で使える電子登山届機能や、2018年1月にはバックカントリーエリアでのサービスの開始を予定しているほか、ガイドと登山者、スキースノーボーダーを繋げる機能など追加する予定だという。