IDC Japanは2017年7月27日、国内の通信事業者向けネットワーク機器市場の2016年実績と予測を発表した。これによれば、通信事業者向けルーターとイーサネットスイッチは、2018年以降に本格的な回復に向かうという。
回復への鍵を握るのは、2020年に開始予定の5G（第5世代移動通信システム）サービスとそれに伴うネットワーク構築だ。これらの投資は、通信事業者向けルーターとイーサネットスイッチ市場を牽引し、2016～2021年の年間平均成長率はルーターが6.9％、イーサネットスイッチは11.1％と高い成長が予測されている。
他方、足元の市場環境は依然として厳しく、2008年以降の最低水準を更新。LTEサービス投資の一巡と5Gサービス向け投資開始までの谷間となり、市場規模は2015年から6.2％減の966億7200万円となった。なお、ベンダー別ではシスコシステムが強みを発揮し、50％を超える市場シェアを獲得した。またアラクサラネットワークスは、イーサネットスイッチ市場で2位になったという。
| 国内CSP向けネットワーク機器市場 支出額予測、2015年～2021年 |
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| Note: CSP向けルーターとCSP向けイーサネットスイッチの合計値 Source: IDC Japan, 7/2017 |
