KDDIとアクセンチュアは2017年3月14日、データアナリティクスの活用によるKDDIの顧客の体験価値(Customer Experience)の向上と、パートナービジネスの推進を目的とした合弁会社「株式会社ARISE analytics(アライズ アナリティクス)」を設立すると発表した。
ARISE analyticsの企業ロゴ
新会社の代表取締役社長には、KDDI バリュー事業本部の家中仁氏が就任し、アクセンチュアからは工藤卓哉氏(Accenture Data Science Center of Excellence グローバル統括 兼 アクセンチュア アナリティクス 日本統括 マネジング・ディレクターを兼務)が取締役 兼 Chief Science Officer(CSO)として参画する。
当初の社員は40名程度だが、データサイエンティストら専門的な分野で活躍する人材を投入していく予定。出資比率はKDDIが85%、アクセンチュアが15%となっており、アクセンチュアからの出資は関係当局の許可が下り次第、実施される。
新会社設立の背景には、KDDIが目指す「ライフデザイン企業への変革」と「IoT領域等での新規事業創出」がある。KDDI 理事 バリュー事業本部 バリュー事業企画本部長の新居眞吾氏は「これらを推進していくうえで、データの分析や利活用が不可欠との考えから、データアナリティクスにおける業界最先端かつ豊富な知見を有しているアクセンチュアをベストパートナーとして迎えたいと考えた」と新会社設立の経緯を述べた。
今後、ARISE analyticsによって、最新のAI技術などを取り入れた次世代型チャットサービスやレコメンドエンジンの開発、KDDIおよびグループ各社が保有するデータ分析の支援などを行い、通信やEコマース、IoTなどの領域で人工知能(AI)を含めた先進的なアナリティクス技術を提供して付加価値サービスの強化を図っていく考えだ。
具体的には、①KDDIグループのデータ管理、②最先端のデータ分析環境構築、③KDDIグループ事業の高度化、④データ利活用ビジネスへの貢献の4つをビジネスの柱に据える。当面はKDDIからの委託事業となる業務(①~③)を軌道に乗せることを優先し、その知見を活かしながらグループ企業やパートナー企業を手始めにデータ利活用ビジネスへと拡大していくという。