Skype for Business Online導入推進へマイクロソフトが新施策 ―― クラウドPBXの“標準仕様”を作る

日本マイクロソフトが、Skype for Business Onlineの構築・運用をサポートするパートナー向けの新たな支援策を始めた。PBXをクラウド化する際に必要な、ネットワーク/音声インフラ関連の技術支援に力を入れる。また、音声関連で高い技術力を有するNECネッツエスアイ、協和エクシオ、KDDI、ソフトバンク、日本ユニシス、三井情報の6社を認定パートナーとして、導入・運用支援ソリューションを提供する。

日本マイクロソフトは2017年3月9日、Office 365で提供している「Skype for Business Online」の導入・運用をサポートするための新施策について発表した。

PBXをクラウド化し、Skype for Business Onlineで音声通話も含めた統合コミュニケーション基盤を構築しようとするユーザーを支援するための取り組みを強化する。Skype for Business Onlineの導入・運用をサポートするパートナー企業に対して、ネットワーク/音声インフラの構築・運用に関する技術情報の提供やトレーニングなどを実施。音声通話システムの領域で高い技術力を持つパートナー企業との連携を強め、PBXのクラウド化を推し進める狙いだ。


米マイクロソフト コーポレートバイスプレジデント(CVP)
ワールドワイドパートナーグループのガブリエラ・シュースター氏(左)と、
日本マイクロソフト パートナービジネス推進統括本部
業務執行役員
統括本部長の浅野智氏

この取り組みはマイクロソフトがワールドワイドで進めているものだ。米マイクロソフト コーポレートバイスプレジデント(CVP)ワールドワイドパートナーグループのガブリエラ・シュースター氏は記者説明会で、パートナー支援の重要性を改めて強調。「マイクロソフトがプラットフォームを提供し、パートナーがソリューションを作ることでお客様に価値を提供できる」と話した。

音声・ネットワークに強い6社を「認定パートナー」に

既存のPBX設備やビデオ会議システムから、クラウドサービスであるSkype for Business Onlineへと移行する場合に必ず問題となるのが、電話や遠隔会議における音声通話の品質をいかに担保するかという点だ。また、既存PBX/会議システムとSkype for Business Onlineとの連携も必要になる。


Skype for Business Onlineの構築・運用に関する技術支援を行う「Skype Operations Framework」

そこでマイクロソフトは、Skype for Business Onlineの構築・運用に関するガイドとツールのセット「Skype Operations Framework(SOF)」を2016年7月から提供している。実際の導入・運用例を基に、上記のような課題を解消するための情報を無償で公開するもので、パートナー企業に対して、SOFを活用するためのトレーニングやテストも行う。

また、ネットワークや音声インフラの構築・運用に関して高い技術力を持つパートナー企業を「SOFパートナー」として認定する。今回、日本ではNECネッツエスアイ、協和エクシオ、KDDI、ソフトバンク、日本ユニシス、三井情報の6社がSOFパートナーとなったことを発表した。なお、世界で70社以上(2017年2月末時点)がこの認定を受けているという。

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