NECは2015年4月8日、SDNを活用して愛媛銀行のネットワーク基盤を構築したと発表した。金融業界において、SDNを活用したネットワーク基盤を導入するのは今回が初めての事例だという。
従来、愛媛銀行では、勘定系や情報系などのシステムごとにネットワーク機器を導入・運用してきた。そのため、新システムの導入や設定変更に時間を要するなどの課題を抱えていたという。
そこで今回、SDNを活用して全体のネットワークを統合。物理ネットワーク構成をシンプル化するとともに、用途別に仮想ネットワークを提供するようにした。また、ネットワークの集中管理・制御と、ネットワーク構成および通信状態の可視化も実現している。
この結果、従来の複雑なネットワークの設定変更作業や運用に費やしていた時間を約30%低減できるとのこと。また、新たなネットワーク環境を物理構成に依存せずに迅速に構築できるため、新サービスやシステム変更などもスピード化。さらに、万一の障害発生時も迅速に対応できるようになったという。
従来ネットワークとSDNネットワークの違い |