ソフトウェア開発のアステリアと、GPUクラウドサービスを提供するハイレゾの2社は2026年6月17日、「今さら聞けない『フィジカルAI』」と題したメディア向けオンラインセミナーを開催した。アステリア フィジカルAI事業部 マーケティングマネージャーの小幡雅彦氏は、フィジカルAIの技術解説に加えて、導入・社会実装時の留意点などについて説明した。

アステリア フィジカルAI事業部 マーケティングマネージャーの小幡雅彦氏
フィジカルAIは、コンピューターの画面内、つまりデジタル世界での情報制作や操作に留まる生成AIと異なり、「把握・判断・行動」の3ステップを通じて現実世界(画面の外)で機能する技術を指す。(1)把握は、人間の五感に相当するカメラやセンサーで物理世界を認識する段階であり、その後、(2)脳に当たるAIが状況を理解し、次の動きを決定。(3)手足に相当する制御系を通じて行動し、現実世界へ働きかける。
小幡氏は、その活躍の舞台が工場、物流センター、道路、医療・介護現場などに広がるとしたうえで、代表例としてヒューマノイドロボットと自動運転車を挙げた。

フィジカルAIの基本構造
「フィジカルAIは現場を学ぶ」
このフィジカルAIを現実世界へ実装するにあたっては、「AIを前提とした、業務や現場の再設計が重要」と同氏は強調した。
現在は、業務をデジタル化するデジタルトランスフォーメーション(DX)から、AIを前提に業務や現場を再設計するAIトランスフォーメーション(AX)への移行期にあたる。次の時代には、「単にAIツールを追加するのではなく、判断、予測、実行、運用をAIを前提に業務を再設計することが重要になってくる」。
理由は、生成AIとフィジカルAIとでは学習対象がまったく異なるからだ。生成AIがWeb上の情報を学ぶのはと異なり、フィジカルAIは現実世界のデータを学習し、それこそが企業の競争力につながる。








