760MHz帯ITSで「交通事故ゼロ」へ トヨタ・京セラら6社の新コンソーシアムが本格始動

760MHz帯ITS(高度道路交通システム)の普及促進と適正利用を目的とする新コンソーシアムが本格始動した。メンバーの1社である京セラに、設立の狙いや具体的な取り組み内容について聞いた。

京セラ 研究開発本部 システム研究開発統括部 ITS関連研究開発部長 佐竹康宏氏、同部 ビジネス推進部 戦略企画課責任者 小西友明氏

京セラ 研究開発本部 システム研究開発統括部 ITS関連研究開発部長 佐竹康宏氏、同部 ビジネス推進部 戦略企画課責任者 小西友明氏

——昨年12月、トヨタ自動車や京セラ、デンソー、住友電気工業、日本信号、京三製作所の6社で構成される「760MHz帯ITS路側機普及促進コンソーシアム」が設立されました。その狙いについてお聞かせください。

小西 760MHz帯ITS(高度道路交通システム)では、主に車車間通信(V2V)と路車間通信(V2I)による運転支援という2つのユースケースが想定されています。

V2Vについては、例えば緊急車両の接近を一般車両に通知し、緊急車両が円滑に通行できるよう支援します。また、車両同士が通信することで、出会い頭の衝突などのリスクを低減することも可能になります。

V2Iに関しては、カメラが検知した交差点に進入してくる車両の情報を別の車両に伝え、注意喚起を行うといった使い方があります。また、前方にトラックなどの大型車がいて信号が見えにくい場合でも、青信号に変わったことを車両に通知することで、視界が遮られた状況下にあるドライバーの安全運転をサポートします。

このうちV2Iに用いる無線局(路側機)については、これまで警察による設置・運用しか認められていませんでした。それが昨年12月の法令改正により、国や地方自治体、一般事業者にも開放されました。

ただ、路側機同士が同一エリアで電波を送信すると、混信や干渉が発生するおそれがあります。これを防ぐため、760MHz帯ITSでは電波を送信するタイミングを時間分割する仕組みを採用しています。具体的には、通信可能な時間を16個のスロットに区切り、各路側機がどのスロットで送信するかをあらかじめ割り当てることで、同じ周波数を共有しながらも同時送信を回避します。

従来は警察内で混信・干渉が起きないように調整すればよかったのですが、様々な事業者が路側機を設置・運用できるようになった今後は違います。各事業者が独自の判断でスロットを使用すれば、同じスロットに複数の路側機が集中し、混信・干渉が生じかねません。

そこで、「どのスロットが空いているのか」「どの事業者がどのスロットを利用するか」を一元的に管理・調整する枠組みが不可欠になると考え、その役割を担う中立的な組織としてコンソーシアムを設立しました。

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