三菱総合研究所(MRI)は2026年4月15日、「人・ロボット協調によるフィジカルAI社会の実現へ」をテーマにした記者説明会を開催した。
その冒頭、同社 先進技術センター 主席研究員の松本昌昭氏は、米国ではイーロン・マスク氏率いるテスラやエヌビディアらが中心となり、民間主導でのフィジカルAIの開発が進展していることに言及。また、中国ではヒューマノイドロボット関連のベンダーが140社以上にのぼり、官民連携でのフィジカルAIの取り組みが急加速していると説明した。

三菱総合研究所 先進技術センター 主席研究員 松本昌昭氏
一方、国内では政府が今年3月に「AIロボティクス戦略」を公表し、2040年までにAIロボットの世界シェア3割超を目指すという野心的な目標を掲げている。ただ同氏は、米中がすでにフィジカルAIの実装フェーズへ移行しているのに対し、日本は依然として戦略構築の段階にあると指摘した。
また、MRIの試算によれば、国内では2040年に生産・サービス分野で約144万人の人材不足が発生する見込みだ。この労働力不足を解消するカギとなるのがサービスロボットだと松本氏は強調したうえで、「求められているのはロボットの『技術』そのものではなく、AIロボット製造業(供給側)とユーザー企業(需要側)をつなぐ『仕組みづくり』だ」と力を込めた。
供給側と需要側のギャップを埋める存在として重要な役割を担うのが、「ロボット・サービスプロバイダー」になるという。ロボット・サービスプロバイダーとは、AIロボットを「導入」ではなく、「サービスとして利用」できる形で提供する事業者を指し、供給側のシーズと需要側のニーズを橋渡しする役割を果たす存在だとMRIは定義する。

MRIが定義する「ロボット・サービスプロバイダー」
ロボット・サービスプロバイダーの萌芽事例として松本氏は、ロボティクス関連のスタートアップであるTelexistence社を紹介した。同社は、AIロボット「TX GHOST」をRaaS(Robot as a Service)として提供しており、昨年6月にはTAKANAWA GATEWAY CITY内のローソン2店舗における導入を支援した。










