ソフトバンク、AIが通信経路を自律最適化する「自律思考型分散コアルーティング」技術を開発

ソフトバンクは2026年3月11日、AIが通信状況(トラフィック特性)をリアルタイムに分析し、それに応じて最適なネットワーク経路を自律的に選択する「自律思考型分散コアルーティング」を行う技術を開発したと発表した。

同技術は、AIエージェントを活用し、UPF(User Plane Function)による中央集中管理型コアネットワークと、SRv6 MUP(Segment Routing v6 Mobile User Plane)を動的に切り替える仕組み。効率性が重視される通信では従来の集中型モバイルコアを利用し、低遅延が求められるアプリケーションの利用時には自律的に最短経路へ切り替えることで、用途に応じた最適な通信品質を実現できるという。

具体的には、利用するアプリケーションの遅延要件を段階的なクラスとして定義。特定の遅延要件が求められるクラウドゲーミングなどの起動時に、AIエージェントが現在のネットワーク遅延が要件を満たしているか、リアルタイムに判定する。この測定の結果を基に、AIエージェントがSRv6 MUPの適用可否を判断。低遅延化によりアプリケーションが求める遅延要件を満たせると判断した場合、自律的に経路を切り替える。

また、SRv6 MUPにより最適化された通信環境下でアプリケーションを利用し、AIエージェントは計測サーバーを用いて遅延を継続測定する。セッション終了後は、遅延要件の達成状況を判定し、必要に応じて結果をAPI経由で送付する。

2月に開催されたネットワーク運用者向けイベント「JANOG57」において、クラウドゲーミングを用いた実証を実施したところ、ソフトバンクの商用モバイルネットワーク(4G)環境で検証した結果、従来のモバイルコア経由の平均遅延値が41.9msであったのに対し、同技術適用時の平均遅延値は27.4msという結果が得られたという。

同技術を用いることで、クラウドゲーミングが求める遅延要件(40ms以下)を安定的に満たすことを確認。また、AIエージェントによるトラフィック制御の精度は99.7%を記録し、極めて精緻かつ安定した自律制御の有効性を確認できたとしている。

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