およそ1年前の2025年1月、シスコシステムズの濱田義之社長は中長期戦略を発表するとともに、同社の使命として「AI時代において、組織をつなぎ、保護する」を掲げた。
2026年度も、その使命は変わらない。2月18日に開催した事業戦略説明会で濱田氏は「AIはインターネット時代の到来以上の変化であり、ネットワークインフラのあり方が変わらなければならないと考えている。シスコがやるべきこの使命を今年も進めていく」と話した。

シスコシステムズ 社長執行役員の濱田義之氏(左)と
SplunkServices Japan 日本法人社長執行役員の内山純一郎氏
そして、事業戦略の軸として強調したのが、Splunk(スプランク)との融合だ。SplunkServices Japan 日本法人社長執行役員の内山純一郎氏は、両社の技術を組み合わせることで、「日本企業が安心してAIをビジネスに活用できる最強の基盤を提供する」と述べた。
シスコのネットワーク可視性と、Splunkの頭脳を融合
この「最強の基盤」とはどのようなものか。
今回の説明会でシスコとSplunkが打ち出したのが、「AgenticOps」と呼ぶ運用モデルだ。「シスコとともにSplunkは、AIエージェント(Agentic AI)の暴走や侵害を止める、この新しい運用モデルを日本の社会インフラとして実装していく」(内山氏)という。

シスコのネットワーク可視性とSplunkの頭脳を組み合わせた新運用モデル「AgenticOps」
AIエージェントとは、目標を達成するためにAIが自律的に判断や計画、学習を行い、ツールも活用して人間の代わりに行動するもの。内山氏はこれを「見えない労働力」と表現したうえで、2028年には13億ものAIエージェントが運用されるとの予測があることを紹介した。データ量が爆発的に増大し、かつ複雑性も増すなかで、AIエージェントの振る舞いを可視化・制御し、侵害を防御することが大きな課題となる。
この課題に対処するうえで武器となるのが、「シスコが持つ世界最大級のネットワーク可視性と、膨大なデータから文脈を理解するSplunkの高度な分析能力だ」(内山氏)。
シスコは、企業のLAN/WANからインターネット、クラウドやAIデータセンター内まであらゆるネットワークからデータを集めることが可能であり、Splunkはそのデータを分析する頭脳を持つ。これにより、AIとデータ保護の基盤を構成するために必要なネットワーク、セキュリティ、オブザーバビリティを1つのシームレスなプラットフォームとして提供できることが、シスコ+Splunkの優位性であると内山氏は強調した。









