日立ソリューションズは2012年11月26日、「フィールド業務改善ソリューション for スマート端末」を発表した。翌27日から販売開始する。これは、Android端末を利用して場所と時間を問わず社内システムから情報を参照し、さらに外出先で帳票を印刷できるというもの。Android端末によるデータ入力やモバイルプリンタでの印刷、自社サーバーへのデータ送信を可能にする。ユーザーは帰社せずにその場ですぐに関連業者の手配や顧客への帳票提示を行えるようになり、業務効率化および迅速な顧客対応を実現する。
商談から帳票印刷までを外出先で完結できる |
社内システムなどとのデータ連携は管理サーバーを経由して行う。管理サーバーはオンプレミス型と日立ソリューションズが提供するPaaS型から選択できる。Androidのネイティブアプリを利用するためオフラインでも操作が可能で、地下鉄構内や医療機関内などの通信不可エリアでも入力作業をし、通信環境の整った場所でサーバーに送信するような使い方ができる。また、Webアプリとは異なり通信時間が省略されるため、応答性能を高めている。産業ソリューション事業部 産業サービスソリューション本部 第一部の鈴木次郎氏によると、「通信を伴うWebアプリと比較して表示時間は2倍以上速くなる事が期待できる」という。
産業ソリューション事業部 産業サービスソリューション本部 第一部の鈴木次郎氏 |
日立ソリューションズでは、個別業務に合わせた“テンプレート”も展開していく計画だ。第一弾として「不動産退去立会いオプション」を同27日より提供する。今後は、製造業の保守サービス向けなども随時リリース予定としている。
業務要件に即したテンプレートを今後拡充していく |
「フィールド業務改善ソリューション for スマート端末」の価格は、ベースパッケージが210万円、クライアントライセンスが10台ごとに10万5000円で、カスタマイズサービスや不動産退去立会いオプションは個別見積もりとなっている。日立ソリューションズは、本ソリューションを含むフィールド業務の複合ソリューションを2015年度までに100億円売り上げることを販売目標に掲げている。