NEC、テレコム事業の強化に向け米CSGを完全子会社化 買収額は約4400億円

NECが、テレコム・ブロードバンド事業者向けにBSS(Business Support System)ソフトウェアなどを展開する米CSGを完全子会社化する。米国市場でのテレコム事業を強化することに加え、両社の技術を活用したDXソリューションの開発・提供、商材のクロスセルなどを通じて事業規模の拡大を図る。

NECは2025年10月29日、テレコム・ブロードバンド事業者向けにソフトウェアサービスを展開する米CSG Systems International, Inc.(以下、CSG)を完全子会社化すると発表した。買収金額は約29億米ドル(約4417億円)で、買収の完了時期は 2026 年中を予定している。

CSGは、米国の通信事業者を中心に、BSS(Business Support System:通信事業者向けの業務支援システム)ソフトウェアに加え、顧客接点(チャネル)を一元管理できるSaaS型CXプラットフォーム、代金回収・決済管理業務をデジタルで自動化・高度化するペイメントソフトウェアなどを提供している。

BSSに関しては、米マサチューセッツに本社を構えるNEC傘下のNetcrackerがグローバルにBSSソリューションを展開しているが、「CSGとNetcrackerのケイパビリティは相互補完性が非常に高く、大きなシナジーが期待できる」と執行役Corporate SEVP 兼 Co-COOの山品正勝氏は説明した。

米CSGの会社概要について説明したNEC 執行役Corporate SEVP 兼 Co-COO 山品正勝氏

同氏によると、CSGのBSSソリューションの約9割が米国市場向けに提供されているのに対し、NetcrackerはアジアやEMEA(ヨーロッパ・中東・アフリカ)などが約7割を占めており、米国は約3割に留まる。CSGの子会社化を通じ、Netcrackerの顧客基盤を補完しながら、米国市場でのテレコム事業を強化していきたい考えだ。

主要顧客基盤や展開するソリューションも異なる

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