シスコシステムズは2012年7月13日、コラボレーションに関する記者説明会を開催。本社オフィス内に開設するコラボレーション体験ショーケース「カスタマーブリーフィングセンター(CBC)」のお披露目も行った。
「新たなるコラボレーション体験」と題して、同社のコラボレーション戦略を説明したのは、アジア太平洋および日本のコラボレーション事業のマネージングディレクタを務めるディネッシュ・マルカーニ氏だ。同氏は「ポストPC時代の到来」というキーワードを使って、シスコの基本戦略を説いた。以前のPC中心の世界から、現在はAndroidやiPhone/iPadなど多様な選択肢の中からデバイスやプラットフォームを選べる世界に移行しているが、「我々の考え方はシンプルだ」とマルカーニ氏は次のように話した。
「デバイスの種類に関係なく、プラットフォームにも依存しない。さらに、オンプレミス型かクラウド型かといった導入モデルも関係ない。様々なデバイスやプラットフォームをまたがって使用できる自由な選択肢を提供する」
シスコシステムズ コラボレーションセールス アジアパシフィック アンド ジャパン マネージングディレクタ ディネッシュ・マルカーニ氏 |
そして、マルカーニ氏は、このマルチデバイスの考え方を実現するシスコのソリューションの1つとして、「Cisco Jabber」を紹介した。これは、プレゼンスとIM(テキスト、音声、ビデオ)の機能を備えたUCアプリケーション。従来からAndroid、iOS、Windows PC、Mac、BlackBerryに対応していたが、新たにiPad版の提供を7月12日から開始したという。
Cisco Jabberの概要 |
また、マルカーニ氏は「我々はJabberの機能をWebサイト上などでも提供する決定を下した」と、JabberのSDKの提供についても明らかにした。これにより、例えば「Webサイト上のボタンをクリックするとコンタクトセンターの人とコミュニケーションできたり、銀行のATMでボタンを押すと担当者につながったり、在庫が少なくなると関係者にIMやEメールを送ったり」など、アプリケーション開発者は、Webサイトやキオスク端末、業務アプリケーションなどに容易にJabberの機能を組み込めるという。