ウォッチガード・テクノロジー・ジャパンは2025年6月27日、マネージドサービスプロバイダー(MSP)向けの新たなMDRサービス「WatchGuard Total MDR」を発表した。エンドポイントやファイアウォール、クラウド、アイデンティティなどを1つのプラットフォーム上に統合し、AIと専門チームによる24時間365日の脅威監視・対処を提供する。
従来の分断されたセキュリティ運用では、複数ツールを切り替える負荷が課題となっていた。Total MDRはこれを単一ポータルで一元管理することにより、リスクの高いログインの遮断や侵害デバイスの隔離、不審なネットワークトラフィックの即時停止といった対応を迅速に行えるよう設計されている。実際、重大な脅威への対応時間は平均6分と、業界平均の30分に比べて約80%短縮されたという。
さらに、月250件を超えることもある誤検知を月1件未満に抑えるなど、AIによる効率化も大きな特徴とする。同サービスは中堅・中小企業に特化し設計されており、標準的なSOC(セキュリティオペレーションセンター)サービスが高額で導入が困難であるのに対し、エンタープライズレベルのセキュリティ機能を手頃な価格で提供することで、攻撃リスクの高まりに対する現実的な解決策となるとしている。
Total MDRは、既存のWatchGuard EDR/EPDR/AEPDR製品群に加え、Fireboxファイアウォール、AuthPointによる認証制御、NDR(ネットワーク検知/レスポンス)を含む。Microsoft 365、AWS、Google Workspaceといったクラウドサービスとも連携可能だ。