ソフトバンクとソリマチは2025年3月13日、生成AIを活用した中小企業・小規模事業者向けのDX支援で協業すると発表した。
支援イメージ
今回の協業では、主に3つの取り組みを進めていく。
1つめは、商工会職員向け経営分析・会計関連業務ツール「商工会クラウド」への生成AI機能の搭載だ。具体的には、商工会が事業者向けに発行する月次報告書へ「AI診断レポート」を追加する。AI診断レポートは、事業者の会計データなどを基に、業績分析や改善提案などをまとめる。生成AIがレポート案を自動生成することで、商工会職員の作業時間を大幅に削減できるという。
「AI診断レポート」の画面イメージ
また、記帳業務において、領収書や振込明細などの書類提出の期限が迫ってきた際に、商工会職員の代わりに生成AIが事業者へ自動でリマインドする機能を追加する。さらに、利用者向けの問い合わせ窓口にチャットボット機能を追加し、商工会職員と事業者双方の負荷軽減を目指す。
2つめは、スマホ・タブレット等の端末およびDXソリューションの提供である。商工会クラウドが事前インストールされたデバイスを、ソリマチを通して販売する。今後は、ネットワークやグループウェア、生成AI、セキュリティ、クラウド、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)など、ソフトバンクが提供する各種DXソリューションの販売を行い、バックオフィスも含めてワンストップで業務を支援していくとしている。
3つめは、コールセンターにおける生成AIを活用した実証実験だ。ソリマチテックグループのキャリアサクセスが運営するコールセンターのサポート業務に「Azure OpenAI Service」を導入し、PoC(概念実証)を実施予定。年間3万件を超える問い合わせ対応の効率化を図ることで、オペレーターの業務負荷軽減を目指すという。