三井不動産とNTT東日本は2025年1月17日、東京ミッドタウン八重洲4・5階において、ローカル5Gを活用した大規模複合施設向けデジタルツインの実証実験を開始したと発表した。
東京ミッドタウン八重洲におけるローカル5Gを活用したサービス提供 概念図
本実証は、スマートビルディングの実現や新たな街づくりに向けたサービス提供をめざしたものだ。
東京ミッドタウン八重洲では大規模施設運営における配送や運搬の人手不足等の解決に資するものとしてロボット活用を積極的に推進してきている。本実証では、三次元点群データと画像データを組み合わせたデジタルツインをクラウド上に構築し、施設内のデリバリーロボットやARナビゲーション・プロモーション等のマルチサービスへ活用することで、DXを活用した施設運営を一層推進するとしている。
高速大容量伝送が可能なローカル5Gを活用して膨大な画像データを素早く処理することで、高精細な三次元点群データと画像データを組み合わせたデジタルツインを短時間でクラウド上に構築。デジタルツインはスマートフォン等による簡易な更新が可能であるほか、VPS（Visual Positioning System：画像情報を利用した位置特定システム）を利用した位置測位も可能となる。これにより、GPSの電波が届きにくい屋内においても精度の高い位置特定が可能となる。
デリバリーロボットのイメージ
このデジタルツインを活用したサービスとして、クラウド上で移動制御等を行う「クラウド接続型デリバリーロボット」を導入。また、来館者の施設内における目的地までのスムーズなナビゲーションを実証する予定だ。AR（拡張現実）上で館内店舗の商品紹介やクーポンを表示するプロモーションを行うなど、来館者への新たな施設体験を創出する。
ARナビゲーションの利用イメージ
将来的には街全体にデジタルツインを拡張し、人流分析や災害対策への活用なども視野に入れ、最先端のDX活用による新しい体験価値創出をめざすという。
