NTTe-Sport高等学院のホームページ(https://www.ntte-sports.co.jp/school/)
eスポーツ人気が定着してきた。日本eスポーツ連合によると、2022年に780万人だった国内のeスポーツファン数は、2025年に1000万人を超える見込みだ。
これは国内だけの動きではない。今年7月には、世界最大規模のeスポーツ大会「Esports World Cup」がサウジアラビア・リヤドで開催。国際オリンピック委員会(IOC)も来年、新たなeスポーツ大会のサウジアラビア開催を計画する。
このeスポーツを通じた地域DXに取り組んでいるのが、NTT東西らの出資によって2020年1月に設立されたNTTe-Sportsだ。
同社はこれまで、主に「まちづくり事業」と「部活動推進事業」の2本軸で事業を展開してきた。まちづくり事業では、若者を中心とした賑わいづくりを目指し、小田原市や成田市などでeスポーツイベントを開催。秋葉原には、eスポーツ交流施設「eXeField Akiba」をオープンした。
部活動推進事業においては、高校のeスポーツ部の創設や、高校生のためのeスポーツ大会「NASEF JAPAN 全日本高校eスポーツ選手権」の運営などの支援を行ってきた。
そして今年7月には、「スクール事業」も新たに立ち上げ、来年4月に通信制高校サポート校「NTTe-Sport高等学院」を千葉市に新設する。通信制高校サポート校とは、通信制高校に通う生徒の学習面やメンタル面をサポートする施設で、予備校のような立ち位置だ。
NTTe-Sport高等学院のコンセプトは、「eスポーツがキミの未来をつくる」。国内の小中学校の不登校児は約30万人いると言われており、今後さらに増加していく見込みだ。
「eスポーツに対する興味関心をデジタルスキルにまで伸ばしていって、子供たちの社会復帰につなげていきたいと考えた」。NTTe-Sports 事業開発部 担当課長の伊田英正氏はNTTe-Sport高等学院設立の狙いをこう語る。
NTTe-Sports 事業開発部 担当課長 伊田英正氏
授業が行われない日は、校舎をeスポーツイベント等へ貸し出し、地域の賑わいづくりに貢献していくという。