武蔵コーポレーションとNTT東日本 埼玉事業部は2024年11月5日、武蔵コーポレーションが保有する賃貸管理物件10棟において、「IEEE 802.11ah(Wi-Fi HaLow)」とカメラを活用した実証実験を同月19日より開始すると発表した。この取り組みは不動産業界初だという。
(左から)NTT東日本 埼玉事業部 事業部長 市川泰吾氏、武蔵コーポレーション 代表取締役 大谷義武氏
Wi-Fi HaLowの特長は、従来のLPWAでは送受信データ容量が大きく、活用できなかったカメラ等の機器が使えることに加え、Wi-Fiと比べて広域なエリアでも利用できる点。画像や映像等の送受信が可能な規格であるため、遠隔から離れた現地の状況を確認するというユースケースに適しており、様々な利用シーンでも活用されはじめている。
不動産管理業務においては、特に不法駐車やゴミ置き場の錯乱等のトラブル対応業務に関して、これまでは従業員が現地へ移動するために、場所によってはかなりの時間がかかっていたが、画像や映像等による現地の現況確認からトラブル対応までを遠隔で実現することで、従業員の移動時間の削減および対応時間低減による稼働負担軽減を実現する。
今回の実証実験においては、管理対象のマンションへ建物全体をカバーする無線環境を構築するためのWi-Fi HaLowのアクセスポイントと複数台のカメラ設置により、建物の遠隔監視を実現する。この実証を通じ、不動産管理会社の物件管理業務の効率化をめざすとしている。