米グーグルは2011年8月15日（米国時間）、米モトローラ・モビリティを買収すると発表した。買収総額は125億ドル（約9600億円）。1株当たりの買収金額は、8月12日の終値に63％のプレミアムを乗せた40ドル。買収手続きは関係当局やモトローラ・モビリティ株主の承認などを経て、2011年末から2012年初めに完了する予定。
モトローラ・モビリティの買収理由について、グーグルはAndroidのエコシステム強化とモバイルコンピューティングにおける競争強化と説明している。スマートフォンをめぐっては特許訴訟が相次いでいる。モトローラ・モビリティの豊富な特許を手に入れることで、こうした特許訴訟からグーグルおよびAndroidのエコシステムを守ることが今回の買収の狙いだと多くの業界関係者は見ている。このため、サムスンやHTC、ソニー・エリクソンなど、Androidに注力する大手端末メーカーも揃ってグーグルによるモトローラ・モビリティの買収に対して歓迎の意を表明している。
また、モトローラ・モビリティの買収後もAndroidはオープンであり、モトローラ・モビリティは独立してビジネスを展開していくと、グーグルは説明している。
