IDC Japanは2011年7月28日、国内レイヤ4-7スイッチ市場動向を発表した。これによると、2010年の国内レイヤ4-7スイッチ市場は、前年比19.6%増の201億8400万円だった。モバイルを含めたインターネット上でのサービス拡大に伴うネットサービス事業者やデータセンター、クラウドサービス事業者の設備増強により需要が拡大したという。
2010年のベンダーシェアは、F5ネットワークスが4年連続で40%超のシェアポイントを獲得して首位を維持した。また、A10ネットワークスが2009年に引き続き、大幅な成長を遂げたという。
2011年以降の国内レイヤ4-7スイッチ市場は、インターネットサービス用設備としての需要拡大、そして企業システムのデータセンターへの集約を要因に、成長が継続する見通し。IDCでは2010~2015年の年平均成長率(CAGR)を8.0%と予測している。
IDC Japan コミュニケーションズ シニアマーケットアナリストの草野賢一氏は「仮想化されたサーバー/データセンター環境においては、ネットワークに必要な機能/アプリケーションを集約するプラットフォームの役割を担うことがレイヤ4-7スイッチ市場の拡大には重要である。ただし、機能集約のプラットフォーム化は、レイヤ4-7スイッチだけでなく、セキュリティアプライアンスや仮想化サーバープラットフォームとの間の競争でもある。CPUの性能向上に応じてレイヤ4-7スイッチやその他の機能の性能も向上できるプラットフォームを構築して、プラットフォーム競争に勝ち残り、仮想化されたサーバー/データセンター環境で存在感を発揮し続けることが、レイヤ4-7スイッチ市場拡大のポイントである」とコメントしている。
国内レイヤ4-7スイッチ市場エンドユーザー売上額予測 |