IDC Japanは2010年12月20日、国内企業向け無線LAN機器市場動向を発表した。同調査によると、2010年通年での売上額は130億2500万円と、2009年を大きく上回る見込みだ。
市場拡大の背景にあるのは、スマートフォンをはじめとする無線LAN端末の多様化/増加や、家庭における無線LAN利用経験の増加による利便性に対する認知の拡大だという。また、企業向けでもIEEE802.11n対応製品が充実したことも要因となった。
国内企業向け無線LAN機器市場 エンドユーザー売上額予測、2006年~2014年(出典:IDC Japan) |
今後の企業向け無線LAN市場においては、無線LANクライアントやアクセスポイントの増大に適応するための機能や技術の重要性が高まるとのこと。IDC Japan コミュニケーションズ マーケットアナリストの草野賢一氏は「無線LANクライアント/アクセスポイント数の増大に適応するための機能や技術を、競合製品との差異化のポイントとして訴求すべきである。集中管理型システムのメリットについては、集中管理による設定の一元化といった点に加えて、クライアントやアクセスポイントの高密度化に適応した電波状態管理の集中化や高度化といった側面も強く訴求していくべきである」とコメントしている。