「3年で売上高倍増を目指す」――アルバネットワークスが日本市場戦略を発表

エンタープライズ向け無線LAN製品を手掛ける米Aruba Networks(アルバネットワークス)は2010年11月4日、事業戦略説明会を開催した。登壇したアジア太平洋・日本担当副社長のゲイリー・ジャクソン氏は、「日本市場では今後3年間で売上高倍増を目指す」と語った。

米Aruba Networksアジア太平洋・日本担当副社長のゲイリー・ジャクソン氏 米Aruba Networksメッシュテクノロジー担当副社長のフェリックス・ジャオ氏 アルバネットワークス社長の松本洋一氏

同社はこれまで、屋内向け製品を展開してきたが、9月に屋外メッシュ型ネットワーク製品に強い米Azalea Networks(アザレアネットワークス)を買収、屋内から屋外まで幅広くカバーできるようになった。

アザレア製品の特徴について、元同社CTOでメッシュテクノロジー担当副社長のフェリックス・ジャオ氏は「メッシュネットワークは、何度リレーしてもパフォーマンスが落ちないことが大事で、当社の製品は何度リレーしてもパフォーマンスは変わらない」と強調した。伝統的なメッシュネットワークは、例えばAのアクセスポイント(AP)からBのAPにデータを転送する時、必ずゲートウェイを通過するが、同社はレイヤ3のルーティングテクノロジーを使い、データ転送は最短コースを選択するという。また、無線リンクの品質もパフォーマンスに大きな影響を与えるが、アルバ(アザレア)では常時無線リンクの品質を監視しながらルーティングするため、ネットワーク全体のパフォーマンスをさらに向上させている。

レイヤ3のルーティングテクノロジーを使ったデータ転送イメージ

無線LAN規格については、現在IEEE802.11n製品が急速に伸びており、アルバも今後はそれに注力。現在はまだ802.11abg製品に比べて出荷比率は低いが、今後出荷するほとんどの製品が11n製品になるという。

日本市場での売上倍増に向けた取り組みだが、日本法人の社長である松本洋一氏は、「自社製品、パートナーチャネルとのつながり、市場のポテンシャルの掛け算が非常に重要」と話し、「4つの柱で展開したい」と語った。1つめは顧客の元に直接出向いて話をすること。2つめは継続発展するチャネルパートナーとの連携。3つめはグローバルアライアンスで、デル等のグローバルで活躍しているパートナーと日本での連携も強化する。4つめはサービスプロバイダー(SP)、つまり通信事業者向け事業を強化していく。

日本法人の事業展開4つの柱

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